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エウォカトゥス : ウィキペディア日本語版
エウォカトゥス
エウォカトゥス(羅:Evocatus、複数形:Evocati)とは、古代ローマの軍の階級。有事には執政官(コンスル)または他の将校の要望より兵役の除隊後にも自発的に手続きを取り、司令官の要請があった際に再び兵士として軍に戻ることを選んだ者たちのことをいう〔カッシウス・ディオ『ローマ史』45巻12章。〕。現在で言えば予備役に近い。
エウォカトゥスとなる者は、重要な軍組織においてどの時代にもある程度は存在していたが、とくに人気が高い司令官配下の退役兵の場合、多数のエウォカトゥスの手続きを取る者が続出した。エウォカトゥスには野営地の設置・道路整備などの厳しい肉体労働が免除されており〔タキトゥス『年代記』第1巻36章。〕、また現役の軍団兵よりも階級として上であった。また記録ではしばしば彼らは騎士階級(エクィテス)と混在して書かれていること〔カエサル『ガリア戦記』7巻65章。〕、またエウォカトゥスは百人隊長として軍に戻っていることが多かったようで、しばしば百人隊長と同様の階級であるかのように考えられていた〔カエサル『内乱記』1巻17章。〕。
またポンペイウスは自分の指揮下で戦い退役したエウォカトゥスに対して百人隊長の待遇で復役させようと説得し〔カエサル『内乱記』1巻3章に "ordinum evocantur" という言葉より 。〕 -全ての者が約束どおりの待遇で戦うことはかなわなかったが〔カエサル『内乱記』3巻88章 〕-ルビコン川を越えてきたカエサルの軍を迎え撃とうとしている。またキケロ〔著書 ''Epistulae ad Familiares'' の記述より。〕はエウォカトゥスになった元士官には「予備役士官」(プラエフェクトゥス・エウォカトルム、羅:Praefectus Evocatorum)〔キケロ『Epistulae ad Familiares』15巻4章; カエサル『内乱記』3巻91章; スエトニウス『皇帝伝』アウグストゥスの項; ユストゥス・リプシウス『De Militia Romana』第1巻8章。〕という長官職が与えられたことを示唆している。
のちの時代になると「エウォカトゥス」という名は変わった形で登場する。ドミティアヌスの治世には皇帝の寝室の警護をする者を「エウォカトゥス」と呼び〔スエトニウス『皇帝伝』ドミティアヌスの項。〕、若いエクィテス階級の者の中で選ばれた者が任命され、後にまで存続した。のちの時代の記録によるとこの寝室警護の役職は「エウォカティ・アウグスティ」(羅:Evocati Augusti)と呼ばれたらしい〔Hyginus, ''de Lim'', p.209; Johann Caspar Orelli, ''Inscript. No. 3495'', p.153.〕。
==脚注==


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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