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エクセドラ
エクセドラ(exedra)は建築物における半円形の部分で、その上部は半ドームになっていることが多く、一般に建物の正面にある。ギリシア語で「ドアの外の座席」を意味し、柱廊に面した部屋で湾曲した背もたれの高い石造りのベンチに取り囲まれていて、哲学的会話に最適な場所だった。また、列柱の途中の湾曲した部分をエクセドラということもあり、半円形の座席が置かれていることもある。 典型的なエクセドラは、湾曲した壁に沿って石造りのベンチを設置している。独立したエクセドラには元々は青銅の肖像彫像が置いてあり〔エクセドラに像があったことは、碑銘と土台の痕跡でのみ判明している。〕、ギリシア文明の建築物としては典型的である〔Suzanne Freifrau von Thüngen, ''Die Freistehende Griechische Exedra'' (Mainz:Zabern) 1994. Reviewed by Christopher Ratté in ''American Journal of Archaeology'' 101.1 (January 1997:181-182); Von Thüngen は163のエクセドラを掲載している。〕。例えばデロス島やエピダウロスといった聖域や聖地によく見られた。古代ギリシアのエクセドラは、都市国家のアゴラに関連して建設されることもあった。例えば、プリエーネー(en)のアゴラに見られる。 == ローマ建築 == ローマ帝国期のローマ建築でもエクセドラはよく見られる。ネロのドムス・アウレアにはエクセドラが多用されていて、それによってパーティルームの容積を増やしていた。それまで個人の邸宅でエクセドラや半ドームを見たことがなかったため、ローマ市民がネロの宮殿に驚かされる一因となった。エクセドラは通常、公共の建築物にあった。ローマのギュムナシオンで雄弁家や哲学者が議論を戦わせた場所はエクセドラであり、彼らが集まる列柱郭に面してあった。バシリカには入り口の反対側の奥に大きめのエクセドラがあり、いくつか段があって、裁判などを行う際に政務官らがそこに座って傍聴した。この場所をラテン語で ''tribuna'' と呼び、壁を背にして床が高くなっている場所(エクセドラになっていることが多い)をtribuneと呼ぶようになった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エクセドラ」の詳細全文を読む
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