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小クラリネット (、、、、)は、高音域を担当するクラリネット属の楽器である〔エクトル・ベルリオーズの『管弦楽法』では、イ調、変ロ調、ハ調などの楽器と合わせて「クラリネット族」として扱われ、小クラリネット単独の項目はない。〕。5種類のものがあるが、基本形となるクラリネットのおおむね4分の3の大きさを持つ変ホ調クラリネット(Esクラリネット、E♭クラリネット、エスクラリネット〔略称の「エスクラ」で呼ばれることも多い(近衛秀麿『オーケストラを聞く人へ』音楽之友社、1970年、77ページ)。〕、、、、)が最も一般的に使用される〔伊福部昭『管弦楽法』音楽之友社、1953年、上巻281ページ〕。 ==概要== クラシック音楽においては変ホ(E♭)調、ニ(D)調、ヘ(F)調、変イ(A♭)調の4種類が用いられ、シュランメル音楽においてはト(G)調の楽器が用いられる〔パイパーズ 212号〕。大きさおよび音域が異なるが、いずれも移調楽器である。基本形のクラリネットに比べると、美しさや透明感は乏しく、甲高く鋭い音色となる〔エクトル・ベルリオーズ、リヒャルト・シュトラウス、広瀬大介訳『管弦楽法』音楽之友社、2006年、265ページ、ベルリオーズによる本文〕が、音量は圧倒的で、高音域を担当する他の木管楽器(フルートやオーボエ)を凌駕し、オーケストラの総奏時においても弦楽器、金管楽器に対抗できる〔ベルリオーズ、R.シュトラウス、前掲書、265ページ、R.シュトラウスによる注釈〕。 かつては基本形のクラリネットより1オクターブ以上高い変ロ(B♭)調やハ(C)調の楽器もあったが、現在は廃れている〔岸辺成雄『音楽大事典』〕。基本形のクラリネットより4〜5度高い楽器をピッコロ・クラリネット()と呼ぶのに対して1オクターブ近く高い楽器をピッコリーノ・クラリネット()と呼び分ける場合もある〔菅原明朗『楽器図説』〕が、どのように呼ばれる場合でも概ね調性が明示される。 オーケストラではクラリネットセクションの特殊楽器として、専門の奏者、もしくはクラリネット奏者による持ち替えによって演奏される。3管編成、4管編成以上の大編成の楽曲で用いられるが、同じクラリネットの特殊楽器であるバスクラリネットに比べ、小クラリネットを使用する楽曲は少ない。 一方、吹奏楽やマーチングバンド、ウィンドアンサンブル、クラリネットアンサンブルでは、必ず用いられると言うほどではないが、大多数の楽譜でこの楽器が用いられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「小クラリネット」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 E-flat clarinet 」があります。 スポンサード リンク
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