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エゾゼミ
エゾゼミ(蝦夷蝉、学名:''Lyristes japonicus'')は、カメムシ目(半翅目)・セミ科に分類されるセミの一種。名前に「エゾ」とあるが、北海道にのみ分布するセミというわけではない。もともとエゾゼミは、コエゾゼミと異なり南方系のセミであり、夏でも気温があまり上がらず涼しい北海道よりもむしろ長野県や南東北(特に長野県)で多く見られる傾向がある。なお、クマゼミとは分類学上かなりの近縁である。 従来までの分類では属については''Tibicen''であったが、命名規約上無効とされ、''Lyristes''に移行されている〔林&税所(2011)〕。''Lyristes''はギリシア語で「竪琴の奏者」を意味する〔『学名論―学名の研究とその作り方』p.92〕。 == 分布 == 北海道(焼尻島、奥尻島を含む)、本州、四国、九州、佐渡島、隠岐諸島に分布する〔。北海道においては十勝地方を分布の東限とする〔。 中国にも分布するといわれるが、韓国の記録は誤同定と考えられる〔。 なお、エゾゼミ属のセミは北半球に広く分布している。特にアメリカ合衆国ではきわめて多種多様なエゾゼミ属のセミが生息しており(その種数は70を超える)、南部のテキサス州やフロリダ州などでは都市部でも鳴き声が聞かれることが多い。とはいえ、生息数自体はそれほど多くはない。また、ヨーロッパ南部ではオオナミゼミ(ヨーロッパエゾゼミ)というエゾゼミ属のセミが生息しており、フランス南部(ファーブルが『昆虫記』にてこのセミの生態を詳細に記していることでも有名)やイタリア南部、ギリシャなどで見られる。特に、夏場の気温が高いギリシャでは生息数が多く、首都のアテネの中心部でも毎年夏になるとこのセミの鳴き声がたくさん聞かれる。このように、欧米では日本と異なり、エゾゼミ属のセミが市街地でも普通に生息している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エゾゼミ」の詳細全文を読む
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