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エニーキャスト()は、ルーティングトポロジーから見てデータを「最も近い」または「最もよい」あて先に送信するネットワークのアドレッシング/ルーティング手法である(anycast―どこかに送信)。 == 概要 == この用語はユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストという用語と同列に使われる。 * 「ユニキャスト」では、ネットワークアドレスとネットワーク端点に1対1の対応がある。各あて先アドレスは1つの受信端点を一意に識別する。 * 「ブロードキャスト」と「マルチキャスト」では、ネットワークアドレスとネットワーク端点群に1対多の対応がある。各あて先アドレスは受信端点群をまとめて識別し、それぞれに情報が複製される形で届く。 * 「エニーキャスト」でも、ネットワークアドレスとネットワーク端点群に1対多の対応がある。各あて先アドレスは受信端点群をまとめて識別するが、任意の時点ではその中の1つだけを選択し、情報をその端点だけに送られる。 インターネットでは、エニーキャストは一般にBGPを使って実装され、インターネット上の様々な場所から同じIPアドレス範囲を同時に告知する。すると、この範囲のアドレスをあて先とするパケットは、そのアドレスを告知した最も近い地点にルーティングされる。 かつては、エニーキャストはTCPのように状態を保持するコネクション型プロトコルよりもUDPをベースとするコネクションレス型プロトコルに適していた。しかし現在では、TCPによるエニーキャストを様々なケースで使っている。 TCPエニーキャストでは、最適なルートが時と共に変化すると、ある発信源について選択される受信側が変わることもあるが、その際に接続していた対話が突然途切れる。このような現象を一般に "pop switch" と呼ぶ。この対策として、ステートフルなプロトコルを必要に応じて修復できるようにするIPスタックの独自の改良も行われている。しかし、pop switch 対策技術を施さない場合は、GeoDNSのようなシステムがより適している。 このためエニーキャストは、複製されたデータへのアクセスなどステートレスなサービスの可用性強化や負荷分散の目的で一般に使用されている。そのようなサービスの代表としてDNSサービスがある。DNSは分散サービスであり、サーバは地理的に離れた複数の地点に分散配置されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エニーキャスト」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Anycast 」があります。 スポンサード リンク
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