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agaric
エブリコ は、タマチョレイタケ目に属するキノコの1種である。名称は、樺太のアイヌ語で本種を指す「エプリク」に由来する〔。木材腐朽菌であり、針葉樹に褐色の心材腐朽を引き起こす。ヨーロッパ・アジア・北アメリカ・モロッコで確認されている〔。英名には"agarikon"、"quinine conk"などがある〔〔。 かつてはツガサルノコシカケ属に分類されていたが、分子系統解析により分離された〔。 粉末は非常に苦いため、キニーネを含んでいると考えられて広く採集されていたこともあったが、実際には含まれておらず、抗マラリア作用はない〔Arora, David. Mushrooms Demystified. Ten speed Press: 1986. p. 580.〕。成分としては、アガリシン酸(Agaric acid 、2-ヒドロキシ-1,2,3-ノナデカントリカルボン酸)、エブリコ酸(Eburicoic acid 、3β-ヒドロキシ-24-メチレン-5α-ラノスタ-8-エン-21-酸)などが発見されている。 通常、腐朽が発生するのは老木の中の少数の個体である。子実体は60cm程度まで成長し、馬蹄形か円柱状である。若い子実体は黄白色で柔らかいが、すぐに全体が白く固くなる。腐朽材は褐色で、方形の亀裂を生じ、広い亀裂からは太く白いフェルト状の菌糸が覗く。子実体と菌糸は苦く、これは本種の特徴である。子実体の発生は通常、木全体に感染が広がっていることを示す。感染した木は枯立木に営巣する鳥・哺乳類の棲家となる〔Hagle, Gibson, Tunnock. A Field Guide to Diseases & Insect Pests of Northern & Central Rocky Mountain Conifers. USDA Forest Service: 2003, pg 29〕。 == 利用 == === 薬用 === 西暦65年のペダニウス・ディオスコリデスの記述によると、本種は結核の治療に用いられており〔、土着の人々は天然痘の治療に用いていたようである。墓所に本種の痕跡が存在することは、かつて本種の利用が一般的であったことを示すのかもしれない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エブリコ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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