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エミッタ結合論理(エミッタけつごうろんり、)は、単一入力のバイポーラトランジスタ差動増幅回路を駆使して高速性を実現した論理回路の実現方式のひとつで、汎用ロジックICファミリもある。エミッタ電流を制限することでトランジスタが飽和することを防ぎ、ベース領域のキャリア蓄積をさせない為、高速性を保つ。エミッタを結合した対の2つの脚の間で電流を操るため、ECLを ''current-steering logic'' (CSL)、''current-mode logic'' (CML)、''current-switch emitter-follower'' (CSEF) logicと呼ぶこともある。 ECLではトランジスタを非飽和領域内で動作させ、入出力電圧のLO/HIの差は小さく(0.8V)、入力インピーダンスが高く、出力抵抗は低い。結果としてトランジスタは素早く状態遷移でき、ゲート遅延が小さく、ファンアウト能力が高い。さらに出力が相補的である(YとYのように常に反対の出力がある)ために余分なインバータを挿入する必要がなく、回路全体の伝播遅延も短縮できる。ECLの欠点は、常に電流が流れ続けるため電力消費が大きく、発熱量も多いという点である。 エミッタ結合論理と等価な回路をFETで構成したものを ソース結合FET論理(source-coupled FET logic、SCFL)と呼ぶ。 ECLの変種として全ての信号経路やゲート入力が差動形となっているものがあり、DCS (differential current switch) 論理と呼ぶ。 == 歴史 == ECL は1956年8月、IBM の Hannon S. Yourke が発明した〔EARLY TRANSISTOR HISTORY AT IBM 〕〔Millimicrosecond non-saturating transistor switching circuits by Hannon S. Yourke〕。当初 ''current-steering logic'' と呼ばれ、Stretch、IBM 7090、IBM 7094 で使われた。 1960年代中ごろから1990年代にかけてのECLは、入力段として差動増幅回路を使って論理演算を行い、その後にエミッタフォロワで出力の電圧レベルが入力と同等になるよう駆動するという構成だったが、ECLの元になったYourkeの電流スイッチは差動増幅回路のみで構成されていた。入出力レベルを合わせるため、2つの相補的なバージョン、つまりNPN版とPNP版が使われていた。すなわち、NPNの出力をPNPの入力としたり、その逆にしたりという使い方である。問題は複数の電源電圧を必要とする点であり、PNPとNPNの両方のトランジスタが必須だった〔。 モトローラは1962年、最初のデジタル集積回路シリーズ MECL I をリリースした。 ECL の欠点(電力消費)から、その利用は性能の高さが最重要な用途に限定される。IBMのESA/390ファミリの Enterprise System/9000 シリーズなどかつてのハイエンドのメインフレームやCray-1をはじめとするスーパコンピュータはECLを採用していた〔。今ではCMOSなどの進歩によってECLの利用は減っている。たとえば、メインフレームで最も遅くまでECLを使っていたメーカのひとつである日立の場合、1999年発表のMP6000ではACE2と同社が呼んでいるCMOSとECL併用のLSIを使っており、2001年発表のAP8000では全CMOSに移行した。専門家の中には、将来ガリウム砒素素子などが広く使われるようになれば、ECL が再び使われるようになると予測する者もいるが、格子欠陥の少ない結晶を製造することができないという問題がありシリコンより高価でもあるガリウム砒素は、未来の半導体と長年言われながら普及は進んでいない(ガリウム砒素トランジスタを使った実用機は数値風洞が唯一と考えられている)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エミッタ結合論理」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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