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エンセラダス : ミニ英和和英辞書
エンセラダス
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


エンセラダス ( リダイレクト:エンケラドゥス (衛星) ) : ウィキペディア日本語版
エンケラドゥス (衛星)

エンケラドゥス (Saturn II Enceladus) は、土星の第2衛星エンケラドスとも称される。1789年天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見された〔Herschel, W.; ''Account of the Discovery of a Sixth and Seventh Satellite of the Planet Saturn; With Remarks on the Construction of Its Ring, Its Atmosphere, Its Rotation on an Axis, and Its Spheroidical Figure'', Philosophical Transactions of the Royal Society of London, Vol. 80(1790), pp. 1 – 20〕。その後、1847年ギリシア神話ギガース族の1人エンケラドスにちなみ、息子のジョン・ハーシェルが命名・発表した。エンケラドゥスは土星から24万キロメートル離れたところを33時間ほどで公転している。
== 物理的特性 ==
直径は平均500キロメートルほどで、土星の衛星としては6番目に大きい〔Planetary Body Names and Discoverers . Retrieved March 22, 2006〕。反射率が極めて高く、太陽系の中で最も白い星とされる〔宇宙情報センター / SPACE INFORMATION CENTER 〕。表面は比較的新しいで覆われている。
2005年3月ごろ、エンケラドゥスに接近したNASA/ESAの無人土星探査機カッシーニが、エンケラドゥスに極めて微量の大気を発見した。大気の成分は水蒸気と見られている。しかしエンケラドゥスは重力が小さく、大気はすぐに宇宙に逃げてしまうため、火山間欠泉などの大気の安定した供給源があるものとみられる。同じく木星の衛星のイオや、海王星の衛星トリトンには火山噴出物による微量な大気が観測されている。
カッシーニ探査機の観測により、エンケラドゥスの南極付近の表面で活発な地質活動をしている証拠と思われるひび割れが見つかり、"Tiger Stripes"と名づけられた。エンケラドゥスの表面は、このひび割れから噴出する新しい氷によって絶えず塗り替えられていくと考えられている。さらにひび割れから噴出しているものが氷の粒子および水蒸気であり、地下に存在する液体の水が貯水池のような役割を果たしている可能性があることを、NASAの研究者が発表した。この地質活動を起こす熱源は不明であるが、内部の放射性物質崩壊や、潮汐力によるエネルギーなどが考えられている。
カッシーニ探査機の観測結果を分析した米国ジェット推進研究所の発表によると、エンケラドゥスから噴出した水蒸気や氷の粒子がプラズマになり、土星の磁場に取り込まれることによって土星磁場の回転速度がわずかに遅くなることが判明した。つまり、電波観測によりこれまで求められていた土星の自転周期は、エンケラドゥスの影響により実際の土星の自転より長くなってしまうことを意味する〔Enceladus Geysers Mask the Length of Saturn's Day 〕。
2008年3月12日の土星探査機カッシーニの観測で、南極域のホットスポットの温度が摂氏マイナス93度であることと有機物の存在が確認された。
2009年6月24日の土星探査機カッシーニの観測で、エンケラドゥスの水蒸気に塩化ナトリウム炭酸塩が検出されたことが発表された。
2014年4月3日、米航空宇宙局(NASA)は、土星探査機カッシーニの観測によってエンケラドゥスに液体の水の大規模な地下海の証拠が発見されたと報告した。地下の海の証拠はエンケラドスは「太陽系で微生物が生息する可能性の最も高い場所」の一つであることを示唆している。
2015年3月、東京大学海洋研究開発機構などの国際研究チームは、カッシーニ探査機が検出した微粒子の中に、岩石と熱水が反応してできる鉱物の微粒子「ナノシリカ」が含まれていることが確認されたと発表した。模擬実験を行ったところ、ナノシリカができるためには摂氏90度以上の熱水環境が必要と判明し、現在も活動が続いている可能性が高いことが分かった。地球の深海底の熱水活動は生命誕生の場の1つと言われ、研究チームは「地球外生命の発見に向けた前進」と捉えている〔土星衛星エンセラダスの地下海に海底熱水活動!-生命生息可能環境を宇宙に発見- 東京大学大学院新領域創成科学研究科〕。
NASAは2015年9月16日、7年以上に渡るカッシーニによる観測の結果、エンケラドゥス表面の氷の下に広がる海が星全体を覆っていることが分かったと発表した〔。研究者によると、土星を周回することで起こるほんの小さな振動が観測され、これは氷の下に液体の海が星全体に広がっていることでしか説明できないとしている〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Enceladus 」があります。




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