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オグン : ウィキペディア日本語版
オグン

オグン(Ogoun, Ogun, Ogum, Ogou)はアフリカ、現在のナイジェリアに暮らすヨルバ人の信仰に起源を持つ、あるいは精霊である。すなわちオリシャ(Orisha)であり、ハイチブードゥー教で言うところのロアである。アフリカに由来を持つ人々の拡散、いわゆるアフリカン・ディアスポラを経て最も広まったアフリカの神の1柱であり、それに伴い最も定義があいまいになった神であるともいえる。ベナン、ハイチ、ルイジアナキューバサンテリア等)、ブラジルカンドンブレ等)その他それぞれのブードゥー教、あるいはヨルバ人の信仰から発展した宗教に共通した神である。
==概要==
オグンは現在のナイジェリアに暮らすヨルバ人の信仰に起源を持っている。彼らヨルバ語話者の持っているオグンの起源といえる神への信仰はすぐにグベ語話者、すなわち現在のベナントーゴにあたる地域にまで広まり、ブードゥー教のグー(Gu)として信仰を集めた。19世紀に入りオヨ王国ダホメ王国の間で紛争が起こると何千人もの奴隷が発生し、主に彼らがオグンの信仰をアメリカ大陸へと伝える役目を担った。
ヨルバを起源とする諸宗教ではオグンはオリシャ(Orisha)と呼ばれる様々な精霊の1つとして扱われ〔『ラルース世界の神々・神話百科』、482頁。〕と戦争〔、道具、道と法の執行を司っている。このオグンの性質はアメリカ大陸にも持ち込まれている。しかしこのオグン像は柔軟に受け入れられ、社会と時代にあわせて変化を遂げている。文化によっては鉈やその他武器の精霊であったり、鍛冶職人の守護神と語られたり、オートバイとドライバーの守護神、鉄道の神、はてはタクシー、トラック、物流の神といった具合にモダナイズされていることもある。開拓者の神であり、聖地のひとつとしてアメリカが挙げられる場合もある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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