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オスタルギー[ちょうおん]
オスタルギー()とは、東ドイツの存在した時代、および当時の事物への郷愁のことである。ドイツ語で「東」をあらわす「オスト(Ost)」と「郷愁」をあらわす「ノスタルジー(Nostalgie)」の合成語。 == 東西統一 == 1989年にベルリンの壁が崩壊し、翌1990年にはドイツ連邦共和国(西ドイツ)とドイツ民主共和国(東ドイツ)の統合が実現した。 しかし、蓋を開けてみると、「新生ドイツ」の政権はドイツ連邦共和国の顔ぶれがそのままで、「統一まで制定せず」と「ドイツ基本法」にとどまっていた「ドイツ憲法」も制定されず「基本法」を格上げすることにとどまった。また、東ドイツの行政区画は5の連邦州に再編され、「基本法」を受け入れることになった。 そのため、ドイツ再統一は「対等統一」は名ばかりの「西による東の吸収合併」という事態になり、「統一のユーフォリア」から醒めると旧東独には厳しい現実が待ち構えていた。旧東独地域への政治的配慮として、実勢レートとはかけ離れた東西マルクの等価交換を行ったことが一面仇となり、旧東独地域の製造業は軒並み競争力を失うこととなった。「社会主義の優等生」といわれた東独経済も、GDP世界第三位の経済大国である西独の経済には太刀打ちできず、次々と国営企業は倒産・閉鎖に追い込まれた。東独マルクの等価回収を皮切りに、旧東独地域のインフラ再整備や高率の失業への対処などのため国の財政支出が増大することに対して、旧西独市民の中には旧東独地域を厄介者扱いする向きも現れ、それが旧東独市民のプライドを傷つけることとなった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「オスタルギー」の詳細全文を読む
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