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オピストコエリカウディア : ミニ英和和英辞書
オピストコエリカウディア
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


オピストコエリカウディア : ウィキペディア日本語版
オピストコエリカウディア

オピストコエリカウディア(''Opisthocoelicaudia'' "後方が空洞の尾"の意味)は、白亜紀後期に生息した体長12 mほどの竜脚類恐竜の属である。化石は1965年、モンゴルポーランドの研究者によりモンゴルのゴビ砂漠で発見された。白亜紀には現在のモンゴル一帯には砂漠ではなく緑豊かなジャングルと濁った沼地が存在し、オピストコエリカウディアはこの中をかきわけて生きていたのだろう。
この属は1977年にMaria Magdalena Borsuk-Białynickaによりカマラサウルス科の新属として記載された。属名は古代ギリシャ語で「後」を意味するοπισθή( ''opisthe'')と「空洞」を意味するκοιλος(''koilos'')、ラテン語で「尾」を意味する''cauda''から派生していて「後方が空洞の尾」という意味である〔。Salgado&Coria (1993)ではカマラサウルス科ではなく、サルタサウルス科()のティタノサウルス類であるとされている〔。頭骨および頸部は発見されておらず、埋没まえに失われていたとみられる。骨盤と上腕骨には目立った歯型が残されており、 Borsuk-Białynickaはティラノサウルス類スカベンジャーにより死体が食べられてできたものと示唆している〔。頭骨も頸部も発見されていないため、現在のところ復元は出来ない。
==特徴==
オピストコエリカウディアは比較的小型の竜脚類である。ほぼ完全に近い形の個体の骨格から推定された頭から尾の先までの全長は11 mほどである〔〔。体重は8.4 t〔もしくは10.5 t〔、もしくは13 t〔と研究者により複数の推定がなされている。
頭骨と頸部は保存されていないが、項靱帯からは頸部の長さは中程度で水平もしくはやや下向きに配置されていたことが示唆される。
〔他のティタノサウルス類と同じように、付加的な椎骨の関節であるハイポスフェン-ハイパントラム関節(en)がなく背中は非常に柔軟で〔 、骨盤は第6の仙椎が加わることでより頑丈になっていた〔。自然な状態では、胴体の椎体は真直ぐに固定されていた〔。伝統的にオピストコエリカウディアは背中が水平になった状態で復元されている。しかし、Daniela Schwarzらは2007年、実際には後方に向かって下がっていたことを示した。肩甲骨が以前に考えられていたより急傾斜で水平に対して55–60°傾いており、結果として肩の位置が上がっていたのだ〔。同椎では棘突起が二分岐していて、突起に沿って2列の骨質の突起が並んでいる〔。この特徴はティタノサウルス類に独特の特徴であるものの、ディプロドクスエウヘロプスなど別の系統でも見られる〔。別の独特の特徴が尾の前半部に見られる。この部位の椎骨はopisthocoelous、つまり前側が凸、後側が凹んだ形状になり、ボール・ソケット関節(en)を形成している〔。このopisthocoelousな尾椎によりオピストコエリカウディアと名づけられ、この特長により他の全てのティタノサウルス類と区別される〔。他のティタノサウルス類では一般的に前半部の尾椎ではprocoelous、つまり前が凹み、後側が凸な形状で特徴づけられる〔
骨盤腸骨坐骨恥骨と名づけられた3つの骨で構成される。他の多くのティタノサウルス類と同様に、坐骨は比較的短く、恥骨の長さの2/3ほどである。坐骨、恥骨は双方とも全長の大部分に渡って骨化しており、これらの骨の間に通常見られる隙間(thyroid fenestra)が閉じていて、他の全てのティタノサウルス類と区別される〔。四肢は他のティタノサウルス類に比べて比例して短い〔。完全に近い標本では前肢の長さが1.87 mで、長さ2.64 mであった後肢の約2/3である〔。他のティタノサウルス類と同じように、四肢は胴体に垂直ではなくやや外側に広がっていた〔。
マヌス(手)はたった5つの中手骨で構成され、これらは垂直方向に配向し半円状に並んでいる。他のティタノサウルス類同様手根骨は欠失している〔〔。指骨と鉤爪は他ティタノサウルス類では著しく退化しているものの残っているのに対して、オピストコエリカウディアでは完全になくなっている。足では距骨は他のティタノサウルス類と同様に非常に縮小していて、オピストコエリカウディアでは踵骨が完全になくなっている〔マヌスとは対照的に足では趾と鉤爪が発達している。 phalangeal formula(趾骨の状態を表す番号)2-2-2-1-0である。オピストコエリカウディアでは足の骨格が完全に保存されており、現在のところティタノサウルス類では他に2例知られているのみである。これらでは異常なphalangeal formulaが見られる〔。
現在までに40以上ティタノサウルス類の属が知られ、そのうち10の属で皮骨en)、つまり胴体を覆う骨質のプレートが見つかっている。オピストコエリカウディアではほぼ完全骨格でも皮骨は欠いており、この属には皮骨はなかったようだ。ティタノサウルス類ではおそらく皮骨は何度も独立して進化したものとみられる〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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