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『オヤヂの宝島』(オヤヂのたからじま)は、手塚治虫のデビュー前に書かれた習作の一つで、後に氏の大躍進となる『新寳島』の原型になったとも言われる作品。初期手塚オヤヂシリーズの一編で、宝島三部作「新寳島」「タカラジマ」のうちの一つである。書籍によっては「おやじの宝島」「親父の宝島」と言った表記も見られるが、本項目では単行本での表記に従い、オヤヂの表記に統一する。 == 概要 == 手塚治虫は1946年のプロデビュー前から多くの作品を執筆していたことが知られており、本作もその一つである。執筆時期は正確には不明であるものの、戦中の1945年から戦後の1947年頃まで描かれていたというのが定説である。手塚の自伝「ぼくはマンガ家」には「15冊目の大長編で、1000ページある」と書かれているが、現存するのは前半300ページで、残りの700ページが実際に執筆されたのかどうかは定かでは無い。一説には原稿自体が未執筆だったとも、「紙の砦」に描かれたように戦時中の統制で破棄されてしまったとも言われているが、詳細は不明。但し、本作は製本を前提にきちんとした形で製作されていたことは明らかで、オリジナルはB5版の模造紙に表裏4ページが書かれている。しかし、後半になるにつれ章番号が重複したり書かれなくなったりと若干の混乱が見られる。 内容は沈没した豪華客船から生き延びた乗客が、その一人である老人から宝島の話を聞き出し、その意思を継いだヒゲオヤジらが宝を探すというものであるが、執筆されている部分では宝島に到着すらしておらず、アルセーヌ・ルパンのアジトにシャーロック・ホームズが突入する寸前の部分で終わっている。また、多くの部分で原稿未執筆部分や紛失部分が発生しており、話の全体像の把握が難しい状況となっている。 なお、この作品ではアセチレン・ランプの原型と見られるキャラクターがモブで登場していたり、ハム・エッグが後半部分の主要人物として活躍するなど後の手塚スターが数多く登場することでも知られている。 作品自体は手塚の生前から原画展などで一部が展示されており、宝塚手塚治虫記念館では原本が常時展示されているが、2000年に非売品として単行本化されるまでは製本化されることは無く、さらに一般販売に至っては2009年まで待つこととなる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「オヤヂの宝島」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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