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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
緑地(りょくち)とは、都市計画・法律用語としては、「交通や建物など特定の用途によって占有されない空地を空地のまま存続させることを目的に確保した土地」を意味する。一般には樹木、草花などの緑で覆われた土地を指すが、実際は農地などの裸の土の地面や水面も含むことが多く、そのため空地(くうち)=オープンスペースとほぼ同義である。この意味の緑地には、公園・広場・墓園などが含まれ、必ずしも植物が生えている必要はない。もちろん、関東大震災において緑化植栽のなされていなかった被服工廠跡地で多数の死者が出たことに学び、この語の成立時にはすでに空地は植物におおわれていれば、なお良いとされている。緑地を確保し、市民に貸し与えて、市民農園(分区園:de:Kleingarten)のようにして使うこともできる。 一方で国語辞典などでは「植物に被われた土地」の意味で掲載されている。 立法府・行政府において専門用語の緑地と一般用語の緑地が混用されている結果、比較的新しい法律や条例、各種行政刊行物などでは何を意味しているのか判読不能な事が多い。 公園と緑地とのちがいはどうなのか、ということは、今日でさえ明確な解答が出ていない。同じようであるようにも考えられ、そこに多少ニュアンスのちがいがあるようにもとれる。ただ簡単に説明すれば、都市公園は都市民の保健休養に端的直接に役立てるものであるから施設本位となるのに対し、緑地は、公園の機能をももつ上に更に都市防衛、都市の過大化防止策等をかねた広い意味をもち、従って面積もかなり大きく、密度の高い施設等は必要とせず、農耕地、疎林、水面、草地など、自然のままの形態を残しつつ利用に供される営造物、ということになる。都市計画法の緑地は東京緑地計画のいう緑地よりも狭い観念であり、自然の地形・風致を生かし、あまり施設整備をしない大公園という趣旨である。 ==緑地の意味の変遷== ===用語の起源=== 専門用語としての起源は、ドイツの都市計画図で「確保された空地」が緑色で塗りわけられることから発生したGrünfläche(文字通り、「緑地」の意)に対応する日本語として造語されたらしい。東京市が郊外公園構想を樹立しこれを実現させた頃には「緑地」という言葉はないが、1885年の東京市区改正審査会で公園について「人口稠密ノ都府ニ園林及空地ヲ要スルハ其因由一ナラズト雖モ云云」と審議されていて、さらに「園林空地ヲ市府ノ内外ニ設置シテ常ニ無価ノ清風ヲ居民ニ供給スルノ他求ムベキノ道ナシ」「欧州四大府ニ現存スル空地及ビ公園ノ比例ヲ掲ゲテ其参照ニ供」とし、公園とは区別される空き地というものを別に考えていて、これが日本における緑地概念の最も早い発想として位置づけることが出来る。ここでこの用語は、すべての公園を含むと同時に、他の緑の土地を含むように考えられる、としていた。 1930年にドイツ語に堪能な内務技師北村徳太郎が都市計画の用語として命名し、1932年(昭和7年)10月に設置された東京緑地計画協議会で公式に使用したとする文献が残っている一方で、当時飯沼一省は英語のOpen space(オープンスペース)の訳語として「自由空地」を同様の意味で用いていた。前島康彦によると、佐藤昌が「自由空地」と「緑地」という言葉について池田宏、大屋霊城、上原敬二、関一等各人が使用している旨を克明に調べ上げた上で、「緑地」を概念的に明確化したのは、飯沼、北村の両人であろうと博士論文や著書『日本公園緑地発達史』で指摘していること、そして「緑地」という言葉の初見は、大正13年7月「都市公論」誌七巻七号にのせられた内務省都市計画局私案として発表された「公園計画基本案」において都市公園の説明の中に出たものであるとしている。 他に都市計画図上の色の塗り分けにちなむ語には赤地(商業系用途)、青地(工業系用途)、白地(用途未指定)があるが、法律用語等になったものはなく、正式の文書等で使われることはない。 なお、英語でも都市計画用語としてGreenfield landという表現がある。これも直訳によって緑地となりうるが、空地(確保されていないものも含む)とほぼ同義であり、北村の緑地とは意味が違う。英語では更に、過去に建物があった空地をBrownfield landとして区別している。またフランスではespacelibreという概念が早くから定着している。 事実、用語の混乱を避けるため1933年(同年に都市計画法(旧法)が成立)の東京緑地計画協議会によって、 :「緑地とはその本来の目的が空地にして、宅地商工業用地および頻繁なる交通用地の如く建蔽せられざる永続的のものをいう」 とGrünflächeやopen spaceに近い意味で再定義され、統一がはかられた。この「空地」とは、土地たると水面たるとを問わず、総て永続的に空地である事を要し、分譲予定地、商工業地予想地などは、たとえ未建築地であっても緑地ではないのであるが、この言葉自体当時としては専門家以外はほとんど周知していなかったので、こうした定義を附したのである。なお「緑地」の定義や、分類は会としては1933年(昭和8年)12月22日に一応の決定をしている。 *「緑地トハ其ノ本来ノ目的ガ空地ニシテ宅地・商工業用地及頻繁ナル」 *「交通用地ノ如ク建蔽セラレザル永続的ノモノヲ謂フ」。 「緑地」の定義は以上のとおり説明されている。緑地の基準や計画案の作製といった東京緑地計画協議会の一連の作業、決定した内容は、要すれば新しい地域計画を導入した「緑地」を含めて既成市街地の公園をも包含していることがいえ、これが日本ではじめて試みられた市域内外の公園緑地設置の指針を示したものといえる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「緑地」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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