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カイエビ : ウィキペディア日本語版
カイエビ

カイエビは、二枚貝に似た小型の甲殻類である。日本では水田に出現する。
== 特徴 ==
カイエビは、節足動物 甲殻亜門 鰓脚綱 双殻目 カイエビ亜目およびタマカイエビ亜目に属する動物である。全身が二枚貝のような甲羅に覆われ、その隙間から脚を出して泳ぎ回る。水田ホウネンエビカブトエビと共に出現するが、この両者に比べると知名度ははるかに低い。
最も普通に見られるのは和名をカイエビ(''Caenestheriella gifuensis'')という種である。外見的には全くの二枚貝である。ただし、殻は薄く、内部がやや透けて見える。大きさは長さが約1cm、褐色かオリーブ色をしている。外敵に触れた場合などはこの殻を完全に閉じることができるが、ふだんはやや隙間を開ける程度に開き、そこから脚を出して泳ぎ回る。
全身は殻の中にあって、頭部と閉殻筋で殻とつながっているほかは、ほぼ自由に動かせる。頭部には大きい複眼が一対あり、眼には柄はない。口は下面後方の胸の側にある。頭部の側面からは第二触角が伸びる。第二触角は太い腕の先に二本の枝を出し、そこに多数の毛が並んでおり、遊泳に使う。頭部に続く体は節が多く、鰓脚のついた胸部と鰓脚のない短い腹部に分かれる。胸部は30節にも達し、それぞれに一対の鰓状の付属肢がある。腹部は短く、最後は前に曲がった鉤状の突起で終わる。これは鰓脚を掃除するのに使われる。これらの構造は、ミジンコの仕組みとやや似ていて、ミジンコの場合、これをはるかに小さく、体節を少なくしたようなものである。
雌雄はよく似た姿をしていて、外見での区別は難しい。時折一頭の腹部に頭部を付着させた姿で、二頭がつながって泳いでいるのを見かける。卵は殻の中、背中側にかためて保護される。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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