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ボックスワイン (box wine / boxed wine)は、ポリエチレンまたはアルミ製の内袋に入った内容物が、硬質紙製の外箱の中に入れられた状態のワイン、またはその包装形態のこと。包装形態はカスク(cask)という呼び名も一般的である。内袋には気密性を有したバルブが取り付けられており、バルブをつまむことで好みの量を注ぐことができる。放出したワインの分だけ内袋がしぼみ、内袋に残存したワインが空気に触れることがないため、ワインの酸化を防止でき、長期間の保存が可能である。コルクや合成シールで栓がなされるボトルワインの代替物として機能している。 箱ワイン、カスクワイン (cask wine)、バッグインボックス (bag in box, BIB)などとも。オーストラリアでは稀にgoon(グーン)、goon bag(グーン・バッグ)とも呼ばれる。 == 歴史 == オーストラリアの南オーストラリア州に拠点を置くアンゴーヴス社のトーマス・アンゴーヴがワイン用カスクを発明し、1965年4月20日にアンゴーヴズ社が特許を取得した。オリジナルのデザインでは、1ガロン(4.5リットル)のポリエチレン製内袋が小売り用段ボール箱の中に入れられていた。この方式では消費者が購入後に外箱の角をカットする必要があり、ワインを注いだ後には特別な留め物で再び封をする必要があった。 1967年、オーストラリア人発明家のと社は、より便利に貯蔵するためにアルミなどの金属製内袋に接着させたプラスティック製気密バルブの特許を取得した。現在はすべてのワイン用カスクがプラスティック製バルブを使用しており、バルブを覗かせるための穴を一辺に開けた外箱に収納されている。ワイン用カスクはガラス製ボトルより安価に製造でき、またガラス製ボトルより輸送が容易なため、主に低価格ワインの生産者に好まれた。 2003年、アメリカ合衆国・カリフォルニア州のに拠点を置く社は、かなりの量の上質ボックスワインを生産し、ボックスワインは低価格ワインの代替物にすぎないとする固定観念を覆す役割を果たした。ブラックボックス・ワインズ社の試みから10年以内に、フレンチ・ラビット社、バンディット・ワインズ社、オクタヴィン社、ターゲット社など数百もの上質ワインのワイナリーとボトル詰め業者が、自社で生産した高品質ワインをワイン用カスクに詰めて販売することを開始した。この潮流は環境に優しいへの文化的関心の増大と結び付けられており、裕福なワイン消費者の間でもボックスワインの人気が高まっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ボックスワイン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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