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カスケード山脈(カスケードさんみゃく、 カスケード山脈は環太平洋火山帯の一部であり、アメリカ本土で発生した歴史的な火山噴火はすべてカスケード山脈の火山で発生している。20世紀に起こった有名な噴火は2回あり、1回目は1914年から1921年にかけてカリフォルニア州北部のラッセン山で、2回目は1980年にワシントン州南部のセント・ヘレンズ山で発生した。 ==歴史== 何千年もの間カスケード山脈で暮らし続けた先住民は、ハイ・カスケーズに関係するさまざまな神話や伝説を育んできた。先住民の伝承によると、かつて発生した大洪水の際に、ベーカー山やジェファーソン山、シャスタ山に民衆が避難したという話が複数伝えられている。また、神々の橋という物語では、フッド山とアダムズ山などの火山は、神のような力を持った暴君としてたびたび戦争を起こし、互いに火や石を投げつけ合っていた。そしてフッド山とアダムズ山は、可憐な少女として人々に喜ばれていたセント・ヘレンズ山を奪い合ったとされている(セント・ヘレンズ山は1980年に噴火したため、現在では「可憐な少女」とされた美しい外観を見ることはできない)。先住民はハイ・カスケードおよび近隣の山々に自分たちの名前を付けていた。 1792年春、イギリスの航海者キャプテン・ジョージ・バンクーバーはコロンビア川の河口に入り、バンクーバーが見た高い山々に英語の名前を付け始めた。ベーカー山はバンクーバーの部下の士官の名、セント・ヘレンズ山はバンクーバーの友人であった外交官の初代セントヘレンズ男爵アレイン・フィッツハーバート、フッド山はサミュエル・フッド提督、カスケード山脈最高峰のレーニア山はピーター・レーニア提督にそれぞれちなんで付けられた名前である。しかしながらバンクーバー一行はこのとき、これらの山々が属する山岳地帯そのものへの命名はしなかった。 1805年にルイス・クラーク探検隊は、コロンビア川を使ったカスケード山脈の横断に成功した。この方法はカスケード山脈を横断する唯一の現実的方法であり、その後、長年に渡ってコロンビア川がカスケード山脈の横断に使われた。コロンビア川峡谷にはカスケード急流と呼ばれる難所があり、ルイス・クラーク探検隊をはじめとする、多くの人々がこの難所を通過した。そしてその難所を過ぎると、後方に白い雪を冠った雄大な山脈をぼんやりと見ることができた(現在、この難所はボンヌビル湖に沈んでいる)。カスケード急流を通過した人々は、この山脈を「マウンテンズ・バイ・ザ・カスケーズ (Mountains by the Cascades - 滝の傍の山々)」、もしくは単に「カスケーズ (Cascades)」と呼んだ。なお、「カスケーズ」という名称が使われた最古の記録は、イギリスの植物学者、デビット・ダグラスが残した文書である。ルイス・クラーク探検隊は帰還後、ルイス・クラーク探検隊の出資者である当時のアメリカ合衆国大統領、トーマス・ジェファーソンに敬意を表し、山頂を雪で覆われた、まだ命名されていなかった高い山にジェファーソンの名を付けた(ジェファーソン山)。 1845年、アメリカへの移民のためにカスケード山脈を横断する最初の陸路としてバーロウ山道が作られた。バーロウ山道はフッド山の北部を通る経路であり、最終的にはオレゴン山道に接続された(バーロウ山道が作られる以前は、移民はコロンビア川の危険な急流をいかだで下らなければならなかった)。 1915年のラッセン山の噴火を除き、カスケード山脈は1世紀にわたって平穏な姿を維持していた。しかしながら1980年5月18日、それまでほとんど知られていなかったセント・ヘレンズ山が突如噴火を起こし、世界中の関心をカスケード山脈に集めた。このとき地質学者は、約1世紀前の1800年から1857年にかけて8つの火山が立て続けに噴火したように、セント・ヘレンズ山の噴火がカスケード山脈の他の火山の噴火を誘発することを懸念した。ワシントン州のピアース郡ではレーニア山の噴火による火山泥流に対する警戒態勢がとられたが、幸いにも他の火山が噴火することはなかった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カスケード山脈」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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