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モーニングコート(morning dress)は男性の昼の最上級正装の一つ。カット・アウェイ・フロックコートとも言う。なお英語本来のmorning coatは上着のみを指す。 == 概要 == 乗馬用に前裾を大きく斜めに切った形状(カットアウェイ)で、18世紀のイギリス貴族の乗馬服に由来する。シングルブレストなので、来歴の系統は燕尾服やフロックコートとは別と考えられており、燕尾部分の切り落とされたものが現在の背広となったとされている〔エイミス p 34〕。 貴族が朝の日課である乗馬の後、そのまま宮廷に上がれるようにとのことから礼服化して、19世紀には公式な場でも現在の背広の様に着用されるようになった。コートユニフォーム(日本の大礼服に相当する宮廷服)やフロックコートが廃れて行くに従い、昼間の最上級礼装とされるようになった〔辻元 p 54〕〔エイミス p 25〕〔「自今「モーニングコート」ヲモ皇室諸令其他ニ於テ指示スル通常服トセラル」 (昭和6年6月3日宮発第287号、国立公文書館/請求番号:本館-2A-012-00・類01737100)を参照。同通達では、皇室諸令において「通常服」と指示されていた服装が、従来は「フロックコート」と解されていたところ、今後は「『モーニングコート』ヲモ」通常服と解することを明らかにしている。〕。 日本では、内閣総理大臣・最高裁判所長官の親任式、認証官任命式の際や、信任状捧呈式、勲章親授式等で宮中に参内するときなどに使用される。ただし、昼間においても特別な盛儀の場合や、勲章親授式のうち大綬章(大勲位菊花大綬章、桐花大綬章、旭日大綬章、瑞宝大綬章)を授与する場合には、モーニングコートではなく燕尾服が着用されることがある。また逆に、親任式などは、夜間に行われるときもモーニングコートを着用することが慣わしである。その他、結婚式での新郎や新郎新婦の父、卒業式での学校長、各種式典での主催者代表や主賓が着用することもある。 以下の構成は結婚式の場合の一例であるが、イギリスのドレスコードは日本の宮中と違い流行等の変化も取り入れられ、ロイヤルウェディングやロイヤルアスコット開催のロイヤルエンクロージャー(競馬一般観客席以外)のモーニングコートでは上着・帽子にグレー、ワイシャツ・ネクタイに色・柄物、アスコット・タイ、クレリックシャツ、ベストにグレー・イエロー・ピンクも使われている。日本でも三笠宮寛仁親王が園遊会でグレーのモーニングコートを着用していた一方、日本の親任式では、紐付の黒靴が慣例となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モーニングコート」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Morning dress 」があります。 スポンサード リンク
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