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カナダガン (加奈陀雁、学名:''Branta canadensis'')は、顔に白いラインが入り、頭と首が黒く体が茶色の羽で覆われた雁(ガン)。カナダガモともいう。北アメリカのカナダとアメリカ合衆国の寒冷地域および温暖地域に生息し、ヨーロッパ北部に渡ることもある。これまでイギリス、ニュージーランド、アルゼンチン、チリ、フォークランド諸島でも生息が確認されている。多くのガン、ガチョウと同様、カナダガンは草食の渡り鳥であり、淡水近辺を好む傾向がある。 食糧に困らず自生の外敵の少ない都心や開発地域などでも繁殖コロニーを形成しており、公園で生息する鳥として知られている。ただし作物を食い荒らし、騒音、排泄、縄張り意識の問題などで害鳥と考えられることもある。また北米では水辺の狩猟の獲物となることが多い。 == 分類および語源 == 18世紀の生物学者であるカール・フォン・リンネによる『』にカナダガンの記述がある。コクガン属の黒っぽい羽根で覆われたカナダガン種で、灰色のマガン属と区別している。種の「''canadensis'' 」という言葉は「カナダから」を意味する近代ラテン語である。オクスフォード英語辞典によると、1772年には「''Canada goose'' 」という言葉が使用されていた。学術的のみならず口語的にも「''Canada goose'' 」と呼ばれている。 従来、シジュウカラガンも亜種とされていたが、現在は別種となった。 2004 年、アメリカ鳥学会は、カナダガンを二つの種に分類した。すなわち大型の亜種を本種カナダガン Canada Goose(学名:''Branta Canadensis'')に、亜種シジュウカラガンや亜種ヒメシジュウカラガンを含む小型亜種を Cackling Goose(学名:''Branta hutchinsii'')としてそれぞれ別種に分類した。2005年6月、イギリス鳥学会でもこれを採用した。日本でも日本鳥学会が2012年の日本鳥類目録改訂第7版でこれを採用した。 アメリカ鳥学会はカナダガンとシジュウカラガンを多くの亜種に分類している。カナダガンの亜種を以下に示す: * カナダガン ''Branta canadensis canadensis'' Atlantic Canada Goose * ナイチカナダガン ''Branta canadensis interior'' Todd's Canada Goose * オニカナダガン ''Branta canadensis maxima'' Giant Canada Goose * オオカナダガン ''Branta canadensis moffitti'' Moffitt's Canada Goose * オオクロカナダガン ''Branta canadensis fulva'' Vancouver Canada Goose * クロカナダガン ''Branta canadensis occidentalis'' Dusky Canada Goose * チュウカナダガン ''Branta canadensis parvipes'' Lesser Canada Goose カナダガンとシジュウカラガンの違いは混同しやすく鳥類学者の間で議論を引き起こすことがある。特に小さめのカナダガン、大きめのシジュウカラガンは一層議論の的となる。チュウカナダガンはBranta canadensis taverneriと、Branta canadensis minima、Branta canadensis occidentalis、Branta canadensis parvipesとの雑種と考えられていた。またカオジロガンはシジュウカラガン系の派生として区別され、一方ハワイガンはカナダガンの派生とされている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カナダガン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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