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カリブ・スペイン語()は大アンティル諸島とカリブ海沿岸で有力なスペイン語の方言である。キューバ、ドミニカ共和国、プエルト・リコと言った島の領域と、ベネズエラ、コロンビア、パナマと言った大陸の領域で話される。 アンダルシア方言(港間での歴史的な接触による〔 Echenique Elizondo, Ma. Teresa, et alius, Las Lenguas de un Reino - Historia Lingüística Hispánica, p. 331 〕)、カナリア諸島方言、アフリカやタイノ語の影響を強く受けているとされている。また、アメリカのマイアミやニューヨークでもよく聞かれ、サルサ、メレンゲ、レゲトンと言ったスペイン語話者のカリブ音楽の歌い手の大半にも用いられている。 == 音韻 == カリブ海諸国ではメキシコやアンデス諸国と違い、子音より母音に、より強調が置かれる。 * 母音は鼻音の子音に隣接する場合、鼻音化し、鼻音の子音は無音か、/ŋ/となる。例:San Juan * /s/ が音節末で/h/になるのは、それが社会階層を示すチリやアルゼンチンとは違い、弁別的な目印である。カリブ海諸国ではカナリア諸島やアンダルシアのようにすべての社会階層に共通の現象である。一般的にはまた/s/が落ちたり、次に来る子音と同化したりもする。 * 音節の始めの/s/ を/h/へ修正。プエルト・リコでも時々起こる。 * アンダルシアやカナリア諸島のように流音の省略や混同がある。たとえば、/r/ は母音で始まるすべての単語の前や文の最後で落ちる。たとえばcomerがcoméとなる。そして子音の前では、同一語内や語全体で/l/ と/r/が混同される(これはプエルト・リコでもっとも普通である)。たとえばpuerta(戸)がpuelta,rebelde(反逆者)がreberdeなど。ベネズエラなどの国ではこの話し方は無教養であると考えられ、多くの場合無縁である。プエルト・リコの方言変種にもかかわらず、側音化や過剰修正もまた、熟知している共同体には無教養と見なされる。 : * キューバとコロンビアのカリブ海沿岸ではこれら(/l/ と/r/)は次にくる子音に同化する。たとえばpor dondeがpod donde : * ドミニカ共和国では色んなところ(北部、南部、東部、西部)で単語の短縮や代用が存在する。たとえばvamos para la playa(私たちは海へ向かう)がvamo pa' la playaなど。 : * プエルト・リコでは/r/がしばしば口蓋垂摩擦音として発音される。これはフランス語やポルトガル語、カスティーリャ語の方言の軟口蓋音/x/におおよそ似ている。 : * /r/は/h/になる場合もある。たとえばvirgen(処女)がvihhenなど。 : * コロンビアのカリブ海沿岸では /d/の音が落ちる。たとえば、dedicado(捧げられた)が dedicáoなど * nの発音が鼻音である。 非常にアンダルシア的な他の特徴は * chの弱化(よりもに近い発音に) * j,gの修正、つまり/x/ を /hにするのが一般的。たとえばLos Ángeles * 最後においてnの軟口蓋化。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カリブ・スペイン語」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Caribbean Spanish 」があります。 スポンサード リンク
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