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カルテシアン閉圏 ( リダイレクト:デカルト閉圏 ) : ウィキペディア日本語版
デカルト閉圏[でかるとへい]
圏論において、カテゴリーがデカルト閉(デカルトへい、)であるとは、大雑把に言えば任意の二つの対象の直積上で定義されるが直積因子の一方で定義される射と自然に同一視できることである。デカルト閉な圏はラムダ計算の自然な設定ができるという点で数理論理学およびプログラミングの理論において特に重要である。デカルト閉圏の概念はモノイド圏に一般化される(モノイド閉圏を参照)。
== 定義 ==
圏 ''C'' がデカルト閉であるとは、以下の三条件
* ''C'' は終対象を持つ。
* ''C'' の任意の二対象 ''X'', ''Y'' に対し、''C'' はそれらの直積 ''X'' × ''Y'' を対象に持つ。
* ''C'' の任意の二対象 ''Y'', ''Z'' に対し、''C'' はそれらの冪対象 ''Z''''Y'' を対象に持つ。
が全て満たされることをいう。上ふたつの条件は、組み合わせて「''C'' の対象からなる任意の有限族(空でも構わない)に対し、それらの直積対象が ''C'' に存在する」という一つの条件に読み替えることができる。これは、圏における直積が自然な結合性をもつことと、圏における空積はその圏の終対象となることとに拠る。
3番目の条件は圏 ''C'' の任意の対象 ''Y'' に対して、関手 – × ''Y''(すなわち、''C'' から ''C'' への関手であって、任意の対象 ''X'' に対し ''X'' × ''Y'' を対応させ、任意の射 φ に対し φ × id''Y'' を対応させるもの)が右随伴 –''Y'' を持つこと仮定することに同値である。これはまた、hom-集合の間に双射
:\mathrm(X\times Y,Z) \cong \mathrm(X,Z^Y)
で ''X'' と ''Z'' の両方に関して自然変換となっているものが存在することとも言い換えられる。
任意のスライス圏がデカルト閉であるような圏は、局所デカルト閉 であるという。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「デカルト閉圏」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cartesian closed category 」があります。




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