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カルベン : ミニ英和和英辞書
カルベン
carbene
カルベン : ウィキペディア日本語版
カルベン

カルベン (carbene) とは価電子を六個しか持たず、電荷を持たない、二配位炭素のことである〔IUPAC Gold Book - carbenes 〕。或は、そのような炭素を持つ化学種の総称である。
同族元素の類縁体として、シリレン、ゲルミレンがある。また、配位飽和から二電子少ない化学種としては他にニトレンが知られている。カルベンを置換基として見た場合にはアルキリデン基などと呼ばれる。
最も単純な構造のカルベンであるメチレン (methylene、H2C:) はジアゾメタンの分解により発生させることができる(メチレンの炭素は2価である。そのため、メチレンだけが無機物とする分類もある。また、methylaneと呼ぶこともある)。
形式上、カルベンを配位子としたものと見なせる金属錯体 (R2C=M) を、カルベン錯体、あるいはカルベノイド (carbenoid) と呼ぶことがある。それらの中には、カルベンと似た反応性を示すものもある。
== 構造と物性 ==

カルベンの炭素は価電子を六個持ち、それらのスピンの状態により一重項カルベンと三重項カルベンに分けることができる。一重項カルベンはさらに、炭素上の混成の形式により、(1) sp2混成型:三個のsp2軌道に二電子ずつが配置し、空のp軌道が一つ残っている状態、(2) sp3混成型:三個のsp3軌道に二電子ずつが配置し、残りのsp3軌道が一つ空となっている状態、の二通りに分けられるが、ほとんどの場合は前者が安定である。三重項カルベンにもsp2混成型とsp3混成型があり、後者では四個のsp3軌道のうち二個が二電子ずつで満たされ、残りの二個のsp3軌道には同じスピンの電子が一つずつ配置している。一重項カルベンと三重項カルベン、そしてそれぞれの混成型の安定性は、炭素上の置換基の電気的、構造的な要因などにより変わる。一重項カルベンは求電子的な反応性を、三重項カルベンは不対電子によるラジカル的な反応性を示す場合が多い。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「カルベン」の詳細全文を読む




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