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関テレ
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カンテレ (kantele) はフィンランドの民族楽器の一つで、ツィター属に属する撥弦楽器の一種である。フィンランドの国民的叙事詩であるカレワラの中で、老賢者ワイナミョイネンがカンテレを開発したことになっているため、フィンランドでは民族意識の象徴として扱われることも多い。5弦から40弦まで、用途に応じ、異なる数の弦が張られた楽器を使い分ける。なお、カンテレの外見は様々であるが、一部範疇の弦数の場合の形状は他の諸外国の楽器に近似する場合(持ち運び出来る大きさで弦数の多い物は例えば日本の琴に似る場合がある等)がある。 == 成立の過程 == ===神話的=== ワイナミョイネンがカンテレを創造したのは、北方の地ポホヨラに遠征したときで、その模様はカレワラ第40章に語られている。ポホヨラに向けてワイナミョイネンが船を進めていると、舟が大カマスの背に乗り上げ、動かなくなってしまう。ワイナミョイネンは直ちにこの大カマスを一刀両断にすると、近くの漁村に立ち寄り、これを料理するように村人に申し付ける。料理をする村人たちが捨てる骨を見ていたワイナミョイネンは、その骨を使って楽器を作ることを思い立つ。 大カマスの顎骨を枠にして、ヒイシ(Hiisi)の去勢馬の毛を張られ、最初のカンテレが完成した。しかしこのカンテレは、第43章で語られる「サンポ戦争」の際に湖に沈められ、永遠に失われてしまう。サンポとは、穀物と塩と銭を絶えず引き出す魔法の碾き臼のことで、サンポの所有者であったポホヨラの女主人から、ワイナミョイネンたちカレワラ軍がこれを奪取した事でサンポ戦争は始まる。しかしその最中、カンテレは失われてしまうのである。ワイナミョイネンは鍛冶イルマリネンに大熊手を作らせ、それで湖中を探すものの、ついに見つかる事はなかった。 ワイナミョイネンは悲嘆にくれ、国中を歩き回る。ある森の辺りにたどり着いたとき、彼はそこで一本の樺の木が泣いているところに出会った。樺は、四季を通してきこりたちに枝を切られ、皮をはがれる自分の運命を嘆いていた。ワイナミョイネンはこれを哀れに思い、楽器にして慰めることを思い立つ。かくして、新しいカンテレの枠は出来上がった。次にワイナミョイネンは、弦を結わえ付けるネジ(ペグ)を探し回る。ある庭の木の枝で、鳴くたびに口から金銀を流すカッコウに出会った。ワイナミョイネンは、この金銀を拾い上げ、ネジの材料にした。 次に絃を求め、荒野をさ迷ったワイナミョイネンは、そこで恋人を待って歌う一人の乙女に出会う。ワイナミョイネンは乙女に髪を5本所望し、無事に手に入れることが出来た。 新しいカンテレが完成した。ワイナミョイネンがこれを抱えて岩の上にすわり、爪弾くと、妙なる調べが近隣に響き渡った。これを耳にした人も動物も植物も、天地すらも、ワイナミョイネンのカンテレに聞き惚れ、喜びに満たされていった。 以上が、カレワラで語られるカンテレの成立過程である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カンテレ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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