翻訳と辞書
Words near each other
・ ガイノイド GYNOIDS-SADSTORY-
・ ガイハク
・ ガイハトゥ
・ ガイバ
・ ガイバ (イスラム教)
・ ガイバ (イタリア)
・ ガイバー
・ ガイファード
・ ガイブレイブ
・ ガイベルク
ガイマー
・ ガイム
・ ガイモス
・ ガイヤス
・ ガイヤルド
・ ガイヤーン
・ ガイユの書
・ ガイヨウ
・ ガイラ
・ ガイラ (曖昧さ回避)


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ガイマー ( リダイレクト:ジェフレイ・ガイマール ) : ウィキペディア日本語版
ジェフレイ・ガイマール[ちょうおん]

ジェフレイ・ガイマール〔"『ジェフレイ・ガイマール師の翻訳をもとにしたアングル人の歴史』〔アングロ=ノルマン語。 1138 年頃〕".. 〕(Geffrei Gaimar、1130-40年頃〔〔または"1136-37年頃活躍"とする文献もある:Ian Short, "Gaimar, Geffrei", ''Oxford Dictionary of National Biography'' , Oxford University Press, 2004.〕)は、の年代記著述家。主著の『アングル人の歴史』〔(''L'Estoire des Engles''、1136年から1140年頃成立〔)は、二行連句からなる全6,526行の韻文史である。この古英語からアングロ=ノルマン語へ翻案を試みた業績が、のちの中世文学や史書に足跡を残した。また、その前編としてジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王史』のアングロ=ノルマン語訳を、ウァースよりも早い時期に完成させていたが、これはウァースの『ブリュ物語』にとって代わられ、後世には残されなかった。しかし『アングル人の歴史』の冒頭におけるアーサー王や名剣カリバーンなどへの言及はその名残だと考察されている。
ジョフリ(?)・ガイマー〔(「ガイマー」としかないが、同論文では、Geoffrey of Monmouth をジョフリとする)〕、ジェフリー・ガイマー〔 (メインページ 〕などとも異表記される。
==作品の概要==
『アングル人の歴史』の前半の約3,594行目までは、冒頭にアーサー王にも手短に触れつつ物語を収録することをのぞけば、のこりはアングロサクソン年代記の異本から翻案されたものである。後半部は、何らかの(ラテン語古フランス語)の史料を元にしていると思われるが特定できていない。
ガイマールは、独自の作によるブリュ伝説を仕上げたと主張しているが、それはつまりジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王史』をアングロ=ノルマン語に翻案したもので、リンカンシャーの名士ラルフ・フィツギルバートの妻、コンスタンス婦人が依頼した〔。もし実在したならば、ウァースの『ブリュ物語』(1155年頃)よりも古い年間に遡ることになるが、『ガイマールのブリュ』(通称「ブリタニア人の歴史」''L'Estoire des Bretons'')の書写例は一点たりとも現存しない〔〔Ritsonは"poet anterior to Wace, etc."とする。〕。
誤解のないように説明すると、『アングル人の歴史』と『ブリタニア人の歴史』はもとは2つに分かれていた作品ではない。ガイマールはそもそもコンスタンス婦人から、『ブリタニア列王史』の内容を原文ラテン語ではなく母語で読みたいという要請を受け。しかし、その受注内容を拡張して、イアーソーンアルゴナウタイによる金羊毛の探求の故事から、ウィリアム2世赤顔王(1100年没)の統治に至る壮大な作品を企画した〔。皮肉にも当初の依頼であった、ガイマール版『ブリュ』は後世に伝わらず、アングロ=サクソン時代の部分のみがウァースの続篇という位置づけで書写され続けたのである。そして13世紀後葉の大英図書館所蔵 Royal 13 A xx i 写本の書写性がもちいた表題『アングル人の歴史』( ''Estoire des Engles'')が、残存する部分の通称題名として用いられることになったのだ〔。
その通称にならい、失われた部分のことを『ブリタニア人の歴史〔エストワール・デ・ブルトン〕』などと呼称したのは、イズレイル・ゴランツなど19世紀の研究家たちである〔"Lestorie des Bretons": 〕。
ゴランツなどによれば、『アングル人の歴史』の冒頭にある物語は、本来はブリタニア人の歴史の部分とアングロ=サクソン人の歴史の部分をうまくつなぐために挿入されたものだと〔。中英詩『ハヴェロック』と異なり、ガイマール版ではハヴェロックの生涯にアーサー王の行動がからんでくる(アーサー王が滅ぼしたデンマーク王国が、本来ハヴェロックが王位を継ぐ国だという設定である〔vv.409-422, 〕)。〔中英詩の他にも、ガイマール版とは異本のアングロ=ノルマン詩(レー)も存在するが、ガイマール版から派生した後世の作とみなされている。参: 〕また、ガイマールは作中でアーサーの名剣カリバーン (Caliburc) すなわちエクスカリバーについても触れており、ウァースより疾く既にアーサー王物語を知悉していたことがうかがえる〔v.46, 〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ジェフレイ・ガイマール」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Geoffrey Gaimar 」があります。




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.