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ガム・クロラール系封入剤は、生物学系の研究で標本作成に用いられるプレパラート封入剤のひとつ。 == 概要 == 生物の分類学研究に際して植物の微小な器官や微細な動物、菌類、原生生物などの形態の記載を行う際、または群集生態学や農学分野の研究で得られたサンプル中の研究対象となる微小な生物の同定を行う際、顕微鏡で形態を観察するためにプレパラート標本を作製する必要がある。このときに生物標本を挟むスライドガラスとカバーガラスの間を満たして標本の周囲を充填し、標本の保存と光学的な標本の視認性の向上などを担うのが封入剤である。 封入剤でもっとも保存性が高いとされるものの代表は天然樹脂のカナダバルサムを有機溶媒のキシレンで溶かしたものであるが、これによる封入を行うためには生物標本をほぼ完全に脱水するなど、煩雑な手順を要する。こうした手順を経ずに簡便にプレパラートを作成し、しかもある程度の長期的な保存性が期待できるものとして、液浸標本や乾燥標本から直接封入を行うことのできる水溶性の様々な封入剤が考案されている。そのひとつが一群のガム・クロラール系封入剤である。 ガム・クロラールのガムは多糖類を主成分とする水溶性天然樹脂のアラビアゴム(アラビアガム)であり、クロラールは単なるクロラールのハイドレートである抱水クロラールを指している。基本的にはアラビアゴムと抱水クロラールを蒸留水に溶解した混合物の水溶液にグリセリンを加えてからアラビアゴムの不純物に由来する不溶性の懸濁物を濾過や遠心分離によって除去したものであり、対象生物によって様々な組成のものが考案されている。 この封入剤を用いて標本を封入し、水平に放置、あるいは加熱処理をすると、液の水分が蒸発して固化し、数年の保存には耐える半永久プレパラートとなる。ダニや昆虫の脱皮殻の標本を作成した場合、標本との屈折率の差が大きいため、カナダバルサムによる永久プレパラートより細部が観察しやすい標本となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ガム・クロラール系封入剤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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