翻訳と辞書
Words near each other
・ ガルデルマ
・ ガルデルマ株式会社
・ ガルデローベ学園
・ ガルト
・ ガルトゥング
・ ガルトネル事件
・ ガルトネル開墾条約事件
・ ガルトマーン
・ ガルト星人
・ ガルド
ガルドラボーク
・ ガルドロワイヤル
・ ガルドン川
・ ガルド・ゴア・ボーマン
・ ガルド・スイス
・ ガルドーネ・リヴィエラ
・ ガルドーネ・リヴィエーラ
・ ガルドーネ・ヴァル・トロンピア
・ ガルナッチャ
・ ガルナーティー


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ガルドラボーク : ミニ英和和英辞書
ガルドラボーク[ちょうおん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ラボ : [らぼ]
 【名詞】 1. (abbr) laboratory 2. language laboratory 3. (P), (n) (abbr) laboratory/language laboratory
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ガルドラボーク : ウィキペディア日本語版
ガルドラボーク[ちょうおん]
ガルドラボーク'、アイスランド語で「魔術の書」)は1600年頃のものと推定されるアイスランド呪術書である〔Matthías Viðar Sæmundsson 1992:10; Flowers 1989:29; Lindqvist 1921:11.〕。本書は47のまじないを収録した小さな手稿本である〔Lindqivst 1921:9; Matthías Viðar Sæmundsson 1992:11.〕。
17世紀のアイスランドでは多くの人が呪術師として処刑され、多数の呪術書が燃やされた。アイスランドの魔女裁判記録の統計によれば女性よりも男性が多く裁判にかけられており、呪術書や呪術的シンボルを描いたものを所持していた男性がそのかなりの割合を占めていたと考えられている。その時代のアイスランドの、知られる限り唯一の現存する呪術書が本書である〔ラーシュ・マーグナル・エーノクセン 『ルーン文字の世界』 荒川明久 訳、国際語学社、2007年〕。
このグリモワールは四人の別々の人物によって編まれており、編集はおそらく16世紀末に始まり、17世紀中葉まで続いた。最初の三人の筆記者はアイスランド人で、四人目はアイスランド語の文献から学んだデンマーク系の人物であった〔Matthías Viðar Sæmundsson 1992:10; Flowers 1989:30.〕。本書を構成するさまざまなまじないはラテン語とルーン文字を素材としており、さらに、:en:Icelandic magical staves (ガルドルと呼ばれるアイスランド呪術特有の、ルーンを組み合わせたような呪術的シンボル)、キリスト教的存在やデーモンや北欧の神々への祈願、薬草や呪術的物品の使用についての教示も記されている。いくつかのまじないは防護的なもので、出産、頭痛、不眠、前にかけた呪文、疫病、海での苦難や遭難といった厄介事にともなう問題に対抗することを意図している。他のまじないは、怖がらせる、動物を殺す、盗人を発見する、誰かを眠らせる、屁を催させる、女性を魅了することを目的としている。
以下は放屁を促す呪文の一部である。

…大きなる便と突き刺す痛みもてなんじの腹を悩ませんとするものよ、はなはだ大きなる屁もてなんじの腹を苦しめんこれらすべてのものよ。なんじが骨のバラバラとなりて、なんじがはらわたのはち切れ、昼も夜もなんじが屁の止まらざらんことを。なんじ、万神に捕らわれし魔神ロキのごと弱々しくならんことを。おんみの強大なる御名において、主なる神、御霊作り主オーディントール救い主フレイフレイヤ、オペル、サタンベルゼブブ助け主、全能の神よ…

このように本書は、アイスランドの中世より民間に伝わっていた多神教的伝承と、黒本とも称される大陸ヨーロッパのグリモワール群に由来する要素との混交を示している。
本書は1921年に Natan Lindqvist によって原典版にスウェーデン語訳を添えて出版された。英語訳は1989年にスティーブン・フラワーズによって出版され、1992年には Matthías Viðar Sæmundsson による詳細な解説付きのファクシミリ版が出版された。アイスランド語で「魔術の書」)は1600年頃のものと推定されるアイスランド呪術書である〔Matthías Viðar Sæmundsson 1992:10; Flowers 1989:29; Lindqvist 1921:11.〕。本書は47のまじないを収録した小さな手稿本である〔Lindqivst 1921:9; Matthías Viðar Sæmundsson 1992:11.〕。
17世紀のアイスランドでは多くの人が呪術師として処刑され、多数の呪術書が燃やされた。アイスランドの魔女裁判記録の統計によれば女性よりも男性が多く裁判にかけられており、呪術書や呪術的シンボルを描いたものを所持していた男性がそのかなりの割合を占めていたと考えられている。その時代のアイスランドの、知られる限り唯一の現存する呪術書が本書である〔ラーシュ・マーグナル・エーノクセン 『ルーン文字の世界』 荒川明久 訳、国際語学社、2007年〕。
このグリモワールは四人の別々の人物によって編まれており、編集はおそらく16世紀末に始まり、17世紀中葉まで続いた。最初の三人の筆記者はアイスランド人で、四人目はアイスランド語の文献から学んだデンマーク系の人物であった〔Matthías Viðar Sæmundsson 1992:10; Flowers 1989:30.〕。本書を構成するさまざまなまじないはラテン語とルーン文字を素材としており、さらに、:en:Icelandic magical staves (ガルドルと呼ばれるアイスランド呪術特有の、ルーンを組み合わせたような呪術的シンボル)、キリスト教的存在やデーモンや北欧の神々への祈願、薬草や呪術的物品の使用についての教示も記されている。いくつかのまじないは防護的なもので、出産、頭痛、不眠、前にかけた呪文、疫病、海での苦難や遭難といった厄介事にともなう問題に対抗することを意図している。他のまじないは、怖がらせる、動物を殺す、盗人を発見する、誰かを眠らせる、屁を催させる、女性を魅了することを目的としている。
以下は放屁を促す呪文の一部である。

…大きなる便と突き刺す痛みもてなんじの腹を悩ませんとするものよ、はなはだ大きなる屁もてなんじの腹を苦しめんこれらすべてのものよ。なんじが骨のバラバラとなりて、なんじがはらわたのはち切れ、昼も夜もなんじが屁の止まらざらんことを。なんじ、万神に捕らわれし魔神ロキのごと弱々しくならんことを。おんみの強大なる御名において、主なる神、御霊作り主オーディントール救い主フレイフレイヤ、オペル、サタンベルゼブブ助け主、全能の神よ…

このように本書は、アイスランドの中世より民間に伝わっていた多神教的伝承と、黒本とも称される大陸ヨーロッパのグリモワール群に由来する要素との混交を示している。
本書は1921年に Natan Lindqvist によって原典版にスウェーデン語訳を添えて出版された。英語訳は1989年にスティーブン・フラワーズによって出版され、1992年には Matthías Viðar Sæmundsson による詳細な解説付きのファクシミリ版が出版された。
==註==


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ガルドラボーク」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.