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ガヴォット(仏語:gavotte)は、フランスの地方のフォークダンスと、それに由来する古典舞曲の名称。「ガヴォット」の名は、踊りの発祥したドーフィネ旧地域圏のペイ・ド・ギャップ(Pays de Gap)地方ガヴォ(Gavot)に由来する。 ガヴォットは、中庸のテンポの舞曲で、4分の4拍子ないしは2分の2拍子で記譜される。ガヴォット特有のリズムの特色は、小節の半ばかアウフタクトに始まることである。 ガヴォットは、リュリが首席宮廷作曲家として権勢をふるったルイ14世の宮廷で持て囃された。その後たびたび舞曲や、組曲の任意挿入楽章として利用され、標準的な器楽曲として定着した。古典組曲においてガヴォットは、他の任意楽章(たとえばパスピエ、ブレー、メヌエット、リゴドン)とともに、しばしばサラバンドとジグの間に挿入される。組曲における用例として最も有名なのは、バッハの作品であり、とりわけ《パルティータ第3番》BWV1006の「ロンド形式によるガヴォット」であろう。バロック時代のガヴォットは、典型的な二部形式をとっている。上記のバッハ作品は、その有名な例外にほかならない。 19世紀になるまでに、ガヴォットはアウフタクトよりも、小節の半ばで開始するのが通例となり、有名な《ゴセックのガヴォット》はこの典型的な例となっている。マスネの歌劇《マノン》のガヴォットも同様である。ルイ13世の作と伝えられるフランス民謡《アマリリス》も、小節の半ばで開始する例である。 ミュージカル《マイ・フェア・レディ》(1956年)の「アスコット・ガヴォット」は、競馬を観戦する上流階級のお偉方を描写するため、アウフタクトによる伝統的なリズム定形を完全に廃し、行進曲風の堂々とした押し出しを利用している。対照的に、同年のレナード・バーンスタインのオペレッタ《キャンディード》は、小節半ばに始まるガヴォット特有のリズム定形を保持したナンバーが含まれている。 == ガヴォットを用いた楽曲の例 == 本文中に既出のもの以外では、以下の楽曲がある。 * サン=サーンス:七重奏曲 * マリ:金婚式 * グリーグ:ホルベアの時代から * フォーレ:マスクとベルガマスク * プロコフィエフ:古典交響曲(バレエ音楽『ロメオとジュリエット』にも転用された) * ストラヴィンスキー:プルチネルラ 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ガヴォット」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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