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キアシドクガ(黄脚毒蛾)はチョウ目ドクガ科の昆虫。 北海道,本州,四国,九州〔九州への進出について「1990 年代から九州北部でも発生するようになり、九州南部への拡大が危惧されている。」〕,朝鮮半島〔,シベリア,中国に分布する。 年1回発生、卵越冬〔。名称は成虫の脚が黄色いことに由来する。 幼虫には毒のあるドクガ特有の毒針毛は無く、一生を通じて毒は無い〔とされる。 日の高い内に成虫の飛ぶ姿を見て、多くの人は「白い蝶」と誤認する。 == 形態・生態 == 開張は50-57mm、終齢幼虫の体長は35-40mm〔。成虫は年1回出現し、地域にもよるが6月頃〔〔〔『日本産蛾類大図鑑 第1巻:解説編』 井上寛(他)著(講談社)1982年、632頁〕〔編注)著名図鑑は成虫の出現時期を6月と指定するが、既に紙媒体で出版済の「みんなで作る日本産蛾類図鑑」のWebサイトに寄せられたフィールドワーク成果として東京を含む比較的温暖な地域では5月後半以降特に5月下旬を中心に出現しており実態とのズレが現れている。6月を成虫確認時期とする報告として次に紹介する比較的寒地の富山のWebサイトの例が挙げられよう。〕、 寒地では7月頃〔〔見られる。 幼虫は毛虫で、地色は黒色、背面には黄色の斑紋が並ぶ〔。幼虫はミズキ〔、クマノミズキ〔〔、エゴノキ〔『原色日本蛾類図鑑(下) 改訂新版』 江崎悌三(他)著(保育社)1971年、27頁〕の葉を食する。 卵で越冬し、春に孵化した幼虫は梢端にのぼり、葉を食べる〔。小さな頃は主に葉の裏側にいるが、成長すると葉を巻いて巣を作る〔。 老熟幼虫は粗い繭を作り蛹になる〔。雌成虫は幹の表面に膠状物質でおおわれた〔卵を一層に並べて産む〔。 灯火にも飛来するが、昼行性で食樹の近くを群をなして蝶のように飛翔する〔『日本産蛾類標準図鑑Ⅱ』 岸田泰則編(学研教育出版)2011年、143頁〕〔。 成虫の口吻は退化し、成虫期は数日と短い。 成虫の橙黄色の脚部には雌雄差がある。 雌では前脚は橙黄色で他の脚の跗節(先端部)も橙黄色であるが、雄は前脚のみ橙黄色で他の脚の跗節は通常地色の黒色から体色の白色の間となる。 成虫は、ふだん物に止まる場合は通常の蛾と同様「ハの字」に翅を伏せるが、木の上を盛んに這い回る場合は蝶の様に翅を立てる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「キアシドクガ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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