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キジノオシダ属 ''Plagiogyria'' (Kunze) Mett. は、シダ植物の1群。単独でキジノオシダ科を構成する。単羽状複葉の葉には二形性が明瞭で、毛や鱗片を一切生じない。 == 特徴 == この類は形態的には共通点が多く、よくまとまっている。以下のような特徴を共有する〔以下、主として岩槻編(1992),p.75〕。 中型以下の地上性、多年生草本で常緑性または夏緑性。根茎は短く直立、または斜上するが、匍匐茎を伸ばすものもある。茎の表面には古い葉の基部が残り、根を多数付けて大きな株になる。茎や葉柄など、植物体表面に毛や鱗片などを全く生じない。若芽が粘液を出す性質がある。 葉には栄養葉と胞子葉の二形があり、単羽状複葉。葉柄の基部は左右に広がって断面は三角形になり、腹面(葉の裏面側)の基部に通気孔がある。これは見かけ上は突起の形になる。 単羽状の栄養葉の羽片はなめらかか鋸歯がある程度で、深く切れ込むことはない。葉脈は遊離し、つまり先端でくっついて網状になることはない。 胞子葉では羽片は線形、つまりごく狭い幅の葉身しか持たず、胞子嚢は少し隆起した脈に沿って胞子嚢群をなし、包膜も側糸も無い。胞子嚢には環帯があるが、高等なシダでは胞子嚢を垂直に断ち切った方向に一周しているのに対して、この類では斜めの位置を一周している〔田村(1999),p.73〕。胞子はすべて同型で、胞子に葉緑体はなく、三稜性の四面体型。前葉体は普通のハート形。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「キジノオシダ属」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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