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キマイラ() は、ギリシア神話に登場する怪物である。 == 概要 == ラテン語ではキマエラ (Chimæra, ''Chimaera'')、ヨーロッパのいくつかの言語ではキメラ (Chimera) といい、英語ではキメラ、キメイラ、またはカイメラ (Chimera)、フランス語ではシメール (Chimère) という。名前の意味は「牝山羊」である〔ホメーロス著、呉茂一訳 『イーリアス 下』 平凡社 2003年、541頁。〕。 テューポーンとエキドナの娘。ライオンの頭と山羊の胴体、毒蛇の尻尾を持つ。それぞれの頭を持つとする説もある。強靭な肉体を持ち、口からは火炎を吐く。その火炎によってしばしば山を燃え上がらせていた。リュキアに住み、カーリア王アミソーダロスに育てられたが、ペーガソスに乗る英雄ベレロポーンにより火炎を吐く際に先端に鉛の塊を付けた槍を口に放り込まれ、火炎の熱で溶けた鉛で喉を塞がれて窒息死させられた(背中に矢を射られて退治されたとする説も)。 元はヒッタイトで神聖視された季節を表す聖獣で、ライオンが春、山羊が夏、蛇が冬を象徴していた〔健部伸明と怪兵隊 『幻想世界の住人たち』 新紀元社 1988年、164頁。〕。 この怪物は生物学におけるキメラの語源となった。 中世のキリスト教寓意譚では、主に「淫欲」や「悪魔」といった意味付けを持って描かれた。12世紀の詩人マルボートによれば、様々な生物の要素を併せ持つ事から女性を表すとされている。この他、ライオンの部分を「恋愛における相手への強い衝動」、山羊の部分を「速やかな恋の成就」、蛇の部分を「失望や悔恨」をそれぞれ表すとされたり、その奇妙な姿から「理解できない夢」の象徴とされた。一般には、怪物の総称や妄想、空想を表わす普通名詞ともなっている〔研究社『新英和中辞典』第4版〕。 また、フランスの画家ギュスターヴ・モローはしばしばこの名をタイトルとしながらも、翼を持ったケンタウロスの美青年など、独自の設定を課した怪物を描く作品を手がけている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「キマイラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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