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キュウセン : ウィキペディア日本語版
キュウセン

キュウセン(求仙〔魚と貝の事典・144頁〕、学名:''Halichoeres poecilopterus'')は、スズキ目ベラ亜目ベラ科に分類される魚の1種。日本沿岸では個体数が多く馴染み深いベラで、食用に漁獲される。
関東地方ではあまり食用にしないが、関西地方では好まれ、高値で取引される。特に瀬戸内海に多産し美味とされるが、外洋沿岸産は味が劣るとされる。
== 特徴 ==

=== 形態 ===
メス体長20cm ほど。体色は黄褐色で、背面中央と体側に色の太い縦帯が入り、黒帯の内外に点線状のい縦線がある。「キュウセン」という和名は、この線の数を計9本とみたことに由来する〔魚と貝の事典・145頁〕。元々「キュウセン」は神奈川県三浦半島で使われていた呼称で、これが全国に定着する形となった〔魚と貝の事典・145頁〕。
一方、オスは体長30cm、稀にそれ以上に達するものがいる。体色は鮮やかな黄緑色で、体側の縦帯がメスより広く不明瞭になる。胸びれの後方に大きな藍色の斑点が1つある。この体色の違いからメスは「アカベラ」、オスは「アオベラ」とも呼ばれる。極端な性的二形のため、別種と思われることもある。
メスの一部は、成長するとオスへ性転換する(雌性先熟)。アオベラは全てメスが性転換したオスであり、体長9–15cm位の頃にメスの大きい物がオスへ性転換を図る。このグループを二次オスとよび区別している。二次オスは、複数のメスを抱えハーレムを形成する。
一方で生まれながらのオスもおり、一次オスと呼ばれるが、姿形はメスと同じである。見た目だけではオス、メスの区別ができないため、一次オスをイニシャル・フェーズ ()、二次オスをターミナル・フェーズ() と呼び、頭文字からそれぞれIP、TPと表記される。一次オスについては、メスのふりをして他のオスのハーレムで生活し、産卵行動に紛れて自分の精子をかけ子孫を残すという行動も報告されている。
表皮にぬめりがあり、うろこは魚体に対して大きいが、非常にはがれにくい。また鰓蓋があまり開かないため、調理には技術を要する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「キュウセン」の詳細全文を読む




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