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キングス・クロス火災 : ミニ英和和英辞書
キングス・クロス火災[きんぐす くろすかさい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ひ]
  1. (n,n-suf) fire 2. flame 3. blaze 
火災 : [かさい]
 【名詞】 1. conflagration 2. fire 

キングス・クロス火災 : ウィキペディア日本語版
キングス・クロス火災[きんぐす くろすかさい]

キングス・クロス火災(キングス・クロスかさい、)は、1987年11月18日の19時30分ごろロンドン地下鉄の主要駅であるキングス・クロス・セント・パンクラス駅で発生した火災事故。この火災で31人が死亡し100人が負傷した。同駅は地上でキングス・クロス駅に隣接し、地下にはメトロポリタン線のホームがある他、ノーザン線ピカデリー線ヴィクトリア線のプラットホームが地下深くにあるが、火災はピカデリー線へと続くエスカレーターで発生した。火災が通報されたおよそ15分後、ロンドン市消防局の第一陣が現場に到着し調査している最中フラッシュオーバー(炎が急激に燃え広がる現象)が発生、エスカレーターの上にあった切符売場は瞬く間に炎と黒煙に包まれ多数の犠牲者が出た。
事故後に行われた公式調査では、火災原因は火のついたマッチが木製エスカレーターに投げ捨てられたことによるものであり、さらにこれまで知られていなかった「トレンチ効果」という現象により炎が一気に燃え広がったことにより多数の犠牲者がでたものとされた。ロンドン地下鉄当局は、過去に地下鉄で重大な火災事故が発生していなかったことに甘んじて、駅員にほとんどあるいはまったく火災・避難訓練を受けさせていなかったとして、その対応を厳しく非難された。
この調査報告書が公開されると、ロンドン地下鉄とロンドン地域交通局London Regional Transport、ロンドン地域運輸公社とも)の上層部幹部は辞任に追い込まれ、火災予防のための新たな規則が策定されることとなった。
== 経緯 ==
キングス・クロスには、地上路線の主要駅であるキングス・クロス駅やメトロポリタン線の地下ホームに加え、ノーザン線、ピカデリー線、ヴィクトリア線への乗り継ぎのためのプラットホームが地下深くにあった。構内にはピカデリー線とヴィクトリア線へと続くエスカレーターが1本ずつあり、ノーザン線へはピカデリー線を通る形となっていた。また、ピカデリー線とヴィクトリア線は階段でつながっており、その階段からはイギリス国鉄のミッドランド・シティ(後のテムズリンク)が使用するムーアゲート駅行きの地下ホームとペントンヴィル・ロードへの出入口に通じていた〔『予期せざる現象「トレンチ効果」』, pp.184-185〕。
1987年11月18日の19時30分ごろ、複数の乗客がピカデリー線のエスカレーターで火災を目撃し通報した。通報を受けた駅員とイギリス鉄道警察が調査に向かい、警察官1名が消防局に無線連絡するため地上に出た。19時36分、消防局は消防車4台とはしご車を出動させた。火災はエスカレーターの下で発生しており、消火器を使える近さにまで近寄ることはできなかった。構内には水噴霧式の消火器もあったが、駅員は訓練を受けておらず使用法が分からなかった。19時39分、ヴィクトリア線側のエスカレーターを使用して駅から避難することが決定された。その数分後、消防車が到着し消防士がエスカレーターを降りて火災規模を確認したところ、火炎の大きさは大きめの段ボール箱程度であったので空気呼吸器を装備した隊員が水噴霧器で消火にあたるプランを立てた。
19時45分、フラッシュオーバーが発生。炎の噴流がエスカレーターシャフトを通りエスカレーター上の切符売場は瞬く間に炎と黒煙に包まれ、その場にいた乗客らの多くは死亡あるいは重傷を負った。また、地下構内にいた数百人が地上に出ることができなくなり、ヴィクトリア線の列車で駅から避難した。警察官数名が負傷者を連れてミッドランドシティのホームから脱出を試みたが、通路は清掃担当者によって施錠されていた。駅員と女性警官がメトロポリタン線のホームに閉じ込められ列車で救出された。
150人以上の消防士からなる消火班、30班が配備された。ロンドン救急サービスの救急車14台が負傷者をユニバーシティ・カレッジ病院 など近隣の病院に搬送した。火災は翌01時46分に消し止められた。
この火災で31人が死亡し、100人が病院に運ばれ、うち19名が重症であった。現場に最初に到着した消防隊の隊長であるコリン・タウンズリー (Colin Townsley)は、切符売り場でフラッシュオーバーに遭い命を落とした。タウンズリーの遺体はパンクラスロードへの出口階段の下で黒焦げになった乗客の遺体の横で発見された。タウンズリーは身動きのとれなくなった乗客を発見し救助しようとしていたものと考えられている。
最後まで身元特定ができなかった遺体、通称"マイケル"、または"ボディ115"(遺体の整理番号から)は、火災から16年後の2004年1月22日、法医学的証拠によりスコットランドフォルカークのアレクサンダー・ファロン(Alexander Fallon、73歳)と判明した。アレクサンダーは妻に先立たれ、4人の娘たちは独立しており連絡も稀であった。娘たちは1997年ごろから、父親がキングス・クロス駅で死んだのではないかと疑い始めていたが、当初、遺体の年齢は50代~60代と見なされていたこと、そのため別の行方不明者が候補に挙がっていたこともあり、身元の確認が遅れたのである〔url=http://www.theguardian.com/world/2004/jan/22/transport.uk〕。1990年のニック・ロウの曲「Who Was That Man?」は、長らく身元不明であったこの遺体について歌ったものである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「キングス・クロス火災」の詳細全文を読む




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