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自由エネルギー(じゆうエネルギー、)とは、熱力学における状態量の1つであり、化学変化を含めた熱力学的系の等温過程において、系の最大仕事(潜在的な仕事能力)、自発的変化の方向、平衡条件などを表す指標となる〔Chang『生命科学系のための物理化学』 pp.63-65〕〔アトキンス『物理化学(上)』 pp.120-125〕。 自由エネルギーは1882年にヘルマン・フォン・ヘルムホルツが提唱した熱力学上の概念で、呼称は彼の命名による。一方、等温等圧過程の自由エネルギーと化学ポテンシャルとの研究はウィラード・ギブズにより理論展開された。 等温等積過程の自由エネルギーはヘルムホルツの自由エネルギー()と呼ばれ、等温等圧過程の自由エネルギーはギブズの自由エネルギー()と呼びわけられる。ヘルムホルツ自由エネルギーは F で表記され、ギブズ自由エネルギーは G で表記されることが多い。両者の間には G=F+pV の関係にあり、体積変化が系外に為す仕事 pV の分だけ異なる。 熱力学第二法則より、系は自由エネルギーが減少する方向に進行する。また、閉じた系における熱力学的平衡条件は自由エネルギーが極小値をとることである。 == ヘルムホルツの自由エネルギー == ヘルムホルツの自由エネルギー()は、等温条件の下で仕事として取り出し可能なエネルギーを表す示量性状態量である。なお、IUPACでは「自由」を付けずにヘルムホルツエネルギー()とすることが推奨されている〔IUPAC Gold Book〕。記号 や で表されることが多い。 内部エネルギー 、熱力学温度 、エントロピー として、ヘルムホルツエネルギーは で定義される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「自由エネルギー」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Helmholtz free energy 」があります。 スポンサード リンク
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