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クザン問題 : ミニ英和和英辞書
クザン問題[くざんもんだい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [もん]
 【名詞】 1. problem 2. question 
問題 : [もんだい]
 【名詞】 1. problem 2. question 
: [だい]
  1. (n,vs) title 2. subject 3. theme 4. topic 

クザン問題 : ウィキペディア日本語版
クザン問題[くざんもんだい]

数学では、クザン問題(Cousin problems)とは、多変数複素解析函数での、局所的データにより特定される有理型函数の存在についての(加法的と乗法的の)2つの問題のことを言う。これらの問題は、P. クザン(P. Cousin)により1895年にある特殊な場合に導入された。これらの問題は、現在、任意の複素多様体 M に対して、M 上の条件として解けている。
双方の問題が、集合 Ui により M の開被覆が与えられ、開被覆上での各函数 fi の差、もしくは商が正則函数として与えられているとき、 fi と同一視できる M 上有理型函数 f が存在するか否か、また存在するための条件を求める問題である。

==第一クザン問題==
第一クザン問題(the first Cousin problem)、あるいは加法的クザン問題(additive Cousin problem)は、それぞれの函数の差が正則函数
:f_i-f_j
であると定義されているときに、M 上の有理型函数 f で
:f-f_i
は Ui 上で正則となるかという問題である。言い換えると、f は特異点を与えられた局所函数と共通に持つかという問題である。fi − fj に与えられた条件は、明らかにこのために必要条件であり、従って、問題はこれが充分であるか否かを問うている。一変数の場合は、M が複素平面内の開部分集合であるとき、極が前もって与えられた場合のミッタク=レフラーの定理である。リーマン面の理論は、M についての制限条件が必要であることを示している。この問題は、シュタイン多様体上では常に解くことができる。
第一クザン問題は、次のように層コホモロジーの言葉で理解することができる。K を M 上の有理型函数のとして、O を正則函数の層とする。K大域切断 ƒ は、層の商である層 K/O の大域切断 φ(ƒ) へ写像される。この逆の問題が第一クザン問題である。つまり、K/O の大域切断が与えられたときに、これから作られる K の大域切断が存在するか?という問題である。この問題は、写像
:H^0(M,\mathbf) \xrightarrow H^0(M,\mathbf/\mathbf).
の像を特徴つける問題である。ホモロジーの長完全系列により
:H^0(M,\mathbf) \xrightarrow H^0(M,\mathbf/\mathbf)\to H^1(M,\mathbf)
は完全であるので、第一クザン問題は、第一ホモロジー群 H1(M,O) が 0 となるときは、常に解くことができる。特に、カルタンの定理 Bにより、M がシュタイン多様体であれば第一クザン問題は常に解ける。
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