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クマワラビ ''Dryopteris lacera'' (Thunb.) は、オシダ科のシダ植物の1つ。胞子嚢群は葉の先端付近にだけ生じ、その部分の羽片は特に小さくなっている。 == 特徴 == 常緑性の多年生草本〔以下、記載は主として岩槻編(1992),p.190〕。根茎は太くて短く、直立して多数の葉を束に生じ、鱗片がある。葉柄は長さ25cmまで、葉全体で見ると短めである。葉柄には鱗片が密に着く。鱗片は褐色から赤褐色で、大きいものでは長さ2cm、卵状長楕円形から線状披針形で膜質。鱗片は葉柄上部から葉身部の軸にまで広がるが、上にあるものほど小さくて幅が狭く、色は濃くなる。 葉身は2回羽状複葉になり、基部に近い羽片がやや短くて、全体としては楕円形から長楕円形、長さは30-60cm、幅は20-30cm。羽片には部分的な2形がある。基部側の羽片には胞子嚢を生じず、大きい。先端側の一部の羽片は胞子嚢群を生じ、それ以下の羽片より明らかに小さい。 胞子嚢をつけない羽片は3-10対、全形は長楕円状披針形で先端は細く突き出し、基部には短い柄がある。裂片は披針形から長楕円状披針形で、幅は5-8mmで先端は尖るか、長く突き出して尖る。下部の羽片では裂片は互いに離れ、その基部は前後に膨らんで耳状になり、その縁には小さな鋸歯がある。葉は厚めの草質からほぼ革質までで、黄緑色〔田川(1959),p.96〕。葉の表面は葉脈の上がくぼんで小さな溝となる。 胞子嚢をつける羽片は一回り小さく先端近くのものはより小さい。裏面は一面に胞子嚢が着く。苞膜は腎臓形で縁は滑らか、。 胞子を散らせると、この部分の羽片は他の部分よりも早く枯れ、巻き込んだ後に脱落する〔牧野(1961),p.31〕。 和名は熊蕨で、葉柄の基部に鱗片が密生する様を熊の毛深い様になぞらえたものである〔牧野(1961),p.31〕。 File:Dryyopteris lacera kumawarabi02.jpg|葉の基部 File:Dryyopteris lacera kumawarabi04.jpg|葉柄が鱗片に覆われてる File:Dryyopteris lacera kumawarabi03.jpg|先端部の葉裏・胞子嚢群を示す 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クマワラビ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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