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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
クライスラー・ターバイン(Chrysler Turbine、タービンとも)は、クライスラー社が1963年にミシガン州 デトロイトの工場で少量生産したガスタービンエンジン搭載の実験車である。この車はガスタービン車の実用性を測るために限定された消費者によりテストされ、この実用的なタービンエンジン車の製造はクライスラー社の長年の研究開発の頂点であった。 == エンジン == クライスラー社製タービンエンジン(Chrysler turbine engine)の第4世代は60,000 rpmまで回り、軽油、無鉛ガソリン、ケロシン、JP-4、ジェット燃料と植物油でさえ使用することができた。このエンジンは事実上何でも燃料に使用することができ、メキシコの大統領は最初の車の1台をテキーラで走らせ(成功した)この理論をテストした。空気/燃料の混合比の調整は2つのスイッチだけで行われた。 エンジン〔of Chrysler Corporation GAS TURBINE VEHICLES" published by the Engineering Section 1979〕は、ピストンエンジンに比べ1/5(300に対し60)の動体部品で構成されていた。タービンは振動を発生しない簡単な回転するスリーブベアリングであった。この単純さが長寿命の可能性を秘め、燃焼による汚染物質がエンジンオイルに混入することも無くオイル交換も不要であった。1963年のタービンエンジンは130 bhp (97 kW) の出力とアイドリング状態で425 pound-feet (576 N•m)のトルクを発生し、周囲の気温が 29℃(85) の場合に0-60 mphの加速は12秒であった。(気温が低く空気密度が高い場合はもっと速かった) ディストリビューターとポイントが無く始動用のスパークプラグだけと冷却系が無いことにより保守は簡単であった一方、排気には一酸化炭素 (CO)、未燃焼の炭素や未処理の炭化水素が含まれていなかった。それにも関わらずタービンエンジンは窒素酸化物 (NO)を生成してしまい、この難問が解決できずにこの開発プログラムの命脈は絶たれてしまった。 トルクコンバーターを使用せずにタービンの出力は、ギア減速部品を介して別な方式で通常のトルクフライト(TorqueFlite)・オートマチックトランスミッション(AT)に接続されていた。ガス発生装置とフリーパワータービンの間の燃焼ガスの流れは、通常の流体媒体を使用せずにトルクコンバーターと同じ機能を果たしていた。2基の循環熱回収器(rotating recuperators)が排気熱で吸入気を予熱することにより燃料消費を大幅に改善していた。可変ステーターブレード(varying stator blades)が速度の超過を防止し、アクセル・オフ時のエンジンブレーキの機能を果たしていた。スロットルの反応の悪さ、高い燃料消費率 (14 L/100 km; 20 mpg-imp) とアイドリング時の高温の排気熱が初期のモデルでは問題となっていたが、クライスラー社はこれらほとんどの欠点や欠陥を改善することができた。 ターバインは全ステンレス製の排気システムを備えており、排出口は平たい四角断面であった。これは排気ガスを薄く拡散させることでより温度を下げ、そのことで渋滞の中で後に接近した物に損害を与える危険を無くしていた。 燃焼装置は現在の標準的なターボジェットエンジンからすると幾分原始的なものであり、単一のリバースフロー型燃焼器には点火のためにほぼ標準のスパークプラグを1本だけ備えていた。エンジンの開発が更み2段目の出力タービンを備えた環状型燃焼器になれば出力と燃費性能すら改善されるはずであった。 ターバインは運用上幾つかの欠点を持っている。この車は巨大な掃除機の様な音を発し、これは大型のアメリカ車のV8エンジン(American V8)の音の方が心地良いと感じるユーザーにとっては不満足であった。高度が高い場所ではスターター兼ジェネレーターに問題を引き起こした。正常な始動手順に従ってエンジン始動に失敗するとエンジンは停止した。ユーザーの中にはガソリンエンジンと同様の方法でこのエンジンを「暖機」できると考えた者もいて、エンジンが適切な温度になる前にアクセルペダルを床まで踏み込んでいた。過剰な燃料の供給はタービンの回転を落とし、望む効果とは逆になった。しかしながら、このようなことをしてもエンジンに恒久的なダメージを与えることは無かった。実際、始動した直後に過度の磨耗を心配すること無くフルスロットルを踏むことができた。内燃機関と比べて如何にタービンエンジンが繊細かということを考えると、このエンジンは特筆に価するほど丈夫であった。公募された50名の一般人による1,100万マイル以上のテスト走行が実施されるという大胆な実験にも関わらず不具合は驚くほど少なく、実験中の不稼動時間は僅か4%であった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クライスラー・ターバイン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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