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クリューセーイス()は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してクリュセイスとも表記される。クリューセー市のアポローンの神官クリューセースの娘で、アガメムノーンの子クリューセースの母。 == 神話 == トロイア戦争においてギリシア軍がミューシアのテーベ市〔アンドロマケーの父エーエティオーンが支配する町。〕を攻撃したとき、テーベを訪れていたクリューセーイスは捕らわれ、アガメムノーンの褒賞として与えられた。 クリューセーイスが捕虜となったことを知った父クリューセースはギリシア軍の陣地を訪れ、娘を返してくれるよう求めたが、アガメムノーンは彼女を妻のクリュタイムネーストラーより気に入っていたのでクリューセースを追い返した。クリューセースはアポローンに祈ってギリシア軍に災いをもたらすことを願い、アポローンは疫病を起こして多くのギリシア兵を殺したため、アガメムノーンはしぶしぶクリューセーイスの返還に応じ、オデュッセウスに彼女を父のもとに送り届けさせた。しかし彼女の代わりにアキレウスからブリーセーイスを奪ったため、怒ったアキレウスは戦場に出ることを拒んだ〔『イーリアス』1巻。〕。 クリューセーイスは無事に父のもとに送り届けられたが、彼女はアガメムノーンの子を宿しており、クリューセースを生んだ。しかしアガメムノーンの子ではなく、アポローンの子であるとして育てた。 後にタウリスのトアース王のもとからオレステースとイーピゲネイアが逃げてきたとき、彼らがアガメムノーンの子であると知り、子のクリューセースに本当の父親がアガメムノーンであることを明かし、クリューセースはオレステースに協力してトアースを殺した〔ヒュギーヌス、121。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クリューセーイス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Chryseis 」があります。 スポンサード リンク
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