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クル族 (Kru people, クルーとも) は、リベリア内陸部に居住する民族集団。その歴史は、強い部族意識と、占領への抵抗の歴史である。 もともとクル族は、初期の奴隷貿易商たちの間では、奴隷狩りに反抗する忌々しい部族として知られていた。こうした評判もあり、逃亡や自殺を試みることも多かったことから、クル族の奴隷としての価値は、他のアフリカ人たちよりも低かった〔Johnston, Harry, and Johnston, Harry Hamilton and Stapf, Otto. ''Liberia''. 1906, page 110〕。 現在のリベリアの一部が独立国メリーランド共和国として存在していたころ(1854年 - 1857年)、貿易を支配しようとしていたメリーランドの入植者たちに対し、クル族は様々な形で抵抗を続けていたが、1856年にはグレボ族と結んで入植者たちに戦争をしかけた。メリーランドはリベリアの軍事支援を得て反攻し、この抵抗は失敗に終わるが、この戦争を機にメリーランドはリベリアに併合されることになった。 クル族は、グレボ族の一派で海岸部に住むクルメン族とは別の集団であるが、クルメン族も「クル族」と呼ばれることがしばしばあり、混同されやすい。 クル族は、リベリアの数多い民族集団のひとつであり、人口の7パーセントを占めている。クル諸語 (Kru languages) は、リベリアでは大きな言語集団となっている〔真島一郎「3-2.民族 」アトリエIV. リベリア内戦史資料 。〕。クル族は、リベリアの社会・政治活動において、クラーン族(Krahn)、マノ族 (Mano) と並んで3つの主要な先住民集団のひとつとなっている。 クル族の著名人としては、1990年代に活躍したサッカー選手ジョージ・ウェアや〔BBC News, "Profile: George Weah" 〕、幼少時には「カブー (Kaboo)」という名だった福音伝道者サミュエル・モリス(Samuel Morris)などがいる。リベリア共和国大統領エレン・ジョンソン・サーリーフは、クル族、ゴラ族(Gola)、ドイツ系の血を引いている〔Reed Kramer, "Liberia: Showered With Enthusiasm, Liberia's President-Elect Receives High-Level Reception in Washington", AllAfrica.com, 11 December 2005 〕〔Britannica Online Encyclopedia, "Ellen Johnson-Sirleaf" 〕。モンロビア市長のメアリ・ブロー(Mary Broh)は、クル族とバッサ族(Bassa)の血を引いている。 ==出典・脚注== == 参考文献 == *Behrens, Christine, ''Les Kroumen de la Côte Occidentale d'Afrique'', Bordeaux: Centre d'Etudes de Géographie Tropicale, 1974; *Brooks, George, ''The Kru Mariner in the Nineteenth Century: A Historical Compendium'', Newark,Del., 1972 (Liberian Studies Monograph Series no.1); *Davis, Ronald, ''Ethnohistorical Studies on the Kru Coast'', Newark, Del., 1976 (Liberian Studies Monograph Series no.5); *Fraenkel, Merran, ''Tribe and Class in Monrovia'', New York-London: OUP, 1964; *Mekeel, Scudder, "Social Administration of the Kru: A Preliminary Survey", ''Africa'' 10 (1937) 75-96; 11 (460-68); *Massing, Andreas W., ''The Economic Anthropology of the Kru'', Wiesbaden: Steiner, 1980 (Studien zur Kulturkunde 55); *Massing, Andreas W., Kru, in ''The Oxford Encyclopedia of Maritime History, vol.2'', 306-309, New York, 2007; *Schwartz, Alfred, ''Peuplement Autochthone et Immigration dans le Sud-Ouest Ivoirien'', Abidjan: ORSTOM, 1973; *Tauxier, Louis, ''Les Kroomen de la Forêt de Côte d'Ivoire'', Paris: Larose, 1935; *Zetterström, Kjell, ''Ethnographic Survey of Southeastern Liberia: Preliminary Report on the Kru'', Robertsport: Centre of African Culture, 1969 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クル族 (リベリア)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kru people 」があります。 スポンサード リンク
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