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クロトガリザメ
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クロトガリザメ
クロトガリザメ はメジロザメ属に属するサメの一種。全世界の熱帯の外洋域で見られ、最も個体数の多い外洋性サメの一つである。深度50mまでの表層を高速で回遊する。体は細い流線型で、通常2.5m程度。第一背鰭が小さく、第二背鰭の後端が長く伸び、鎌型の長い胸鰭を持つことが特徴である。背面は金属光沢のある灰褐色で、腹面は白い。皮膚は非常に滑らかに見え、ここから英名"Silky shark"が付けられた。 高速で粘り強い捕食者で、主に硬骨魚や頭足類を食べる。連携して小魚の群れを襲うことや、好物であるマグロを追って長距離を移動することがある。胎生で、年中繁殖する。雌は1-2年ごとに16匹までの仔を産む。幼体は大陸棚の岩礁で成長し、その後外洋へ出て行く。大きさと歯の形状から、人に対して潜在的に危険だと考えられるが、外洋性のため遭遇する機会は少ない。個体数が多いことからフカヒレなどを目的に大量に漁獲され、マグロ漁による混獲数も多い。個体数は急激に減少しており、IUCNは保全状況を準絶滅危惧としている。 == 分類 ==
ドイツの生物学者ヨハネス・ペーター・ミュラーとヤーコプ・ヘンレによる1839年の著作 ''Systematische Beschreibung der Plagiostomen'' において、''Carcharias (Prionodon) falciformis'' の名で記載された。その後本種は''Carcharhinus'' 属に移された〔〔。ミュラーとヘンレがキューバから得られた53cmの胎児をタイプ標本に用いたため、成体は長年に渡って別の種として扱われ、1943年にはHenry Bigelow・William Schroeder・Stewart Springerによって''Carcharhinus floridanus'' として記載文が発表された。1964年に、Jack Garrick・Richard Backus・Robert Gibbs, Jr.によって''C. floridanus'' は''C. falciformis'' のシノニムとされた〔。 種小名 ''falciformis'' はラテン語で"鎌型"を意味し、背鰭と胸鰭の形に因んだものである〔。英名silky sharkは、小さく密な皮歯によって、他のサメより皮膚の質感が繊細であることに由来する〔。他の英名として、blackspot shark(通常は を指す)・grey reef shark(通常はオグロメジロザメを指す)・grey whaler shark・olive shark・reef shark・ridgeback shark・sickle shark・sickle silk shark・sickle-shaped shark・silk shark・silky whalerがある〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クロトガリザメ」の詳細全文を読む
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