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クロムアルベオラータ(Chromalveolata)は真核生物の系統についての仮説である。1999年にトーマス・キャバリエ=スミスが提唱したもので、クロミスタとアルベオラータに属する生物は、紅藻由来の色素体を持つ光合成性の共通祖先から発展してきたとするものである。一時的に分類群として取り扱われたこともあるが、現在の合意体系では認められていない。 クロムアルベオラータと言った場合、主に以下の4つのグループが存在することになる。 * アルベオラータ :繊毛虫・アピコンプレクサ・渦鞭毛藻 * ストラメノパイル :不等毛藻とその他の従属栄養生物(卵菌、ラビリンチュラなど) * クリプト藻 * ハプト藻 このうちストラメノパイルとアルベオラータは実際に近縁だと考えられている。しかし大規模な分子系統解析によれば、クリプト藻とハプト藻を含めると単系統群にならず、そのためこの仮説は修正を迫られている状況にある。 == 提唱 == この仮説の根底にあるのは、非常に多様な藻類がクロロフィルcを持っていることに対する疑問である。1981年にCavalier-Smithが提唱したクロミスタ界にはその後の改変を経て、クロロフィルcを持つクリプト藻、ハプト藻、ストラメノパイルが含められていたが、それ以外に渦鞭毛藻も多くのものがクロロフィルcを持っている。クロロフィルcを持つ生物はそれぞれ別個に成立したという考え方もされていたが、Cavalier-Smithは1回の二次共生現象で説明することを好んだ。 Cavalier-Smith (1999)は、クロミスタとアルベオラータが姉妹関係にあること、クロミスタの4重の葉緑体膜と渦鞭毛藻の3重の葉緑体膜とが相同であること、マラリア原虫などに発見されたクロロフィルを含まない色素体も同じ紅藻起源であることを主張し、この一群をクロムアルベオレート類(chromalveolates)と呼んだ。すなわち、全てのクロムアルベオレート類は、単細胞の紅藻を細胞内共生により取り込んでできた、クロロフィルcを含む色素体を持つ光合成生物を共通祖先とする、という仮説である。クロムアルベオレート類には、光合成生物のみならず、繊毛虫やラビリンチュラのような非光合成生物も含まれる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クロムアルベオラータ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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