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chlorophyll =========================== ・ フィル : [ふぃる] 【名詞】 1. fill 2. (n) fill
クロロフィル (Chlorophyll) は、光合成の明反応で光エネルギーを吸収する役割をもつ化学物質。葉緑素(ようりょくそ)ともいう。 4つのピロールが環を巻いた構造であるテトラピロールに、フィトール (phytol) と呼ばれる長鎖アルコールがエステル結合した基本構造をもつ。環構造や置換基が異なる数種類が知られ、ひとつの生物が複数種類をもつことも珍しくない。植物では葉緑体のチラコイドに多く存在する。 天然に存在するものは一般にマグネシウムがテトラピロール環中心に配位した構造をもつ。マグネシウム以外では、亜鉛が配位した例が紅色光合成細菌 ''Acidiphilium rubrum'' において報告されている〔N. Wakao et al., "Discovery of Natural Photosynthesis using Zn-Containing Bacteriochlorophyll in an Aerobic Bacterium Acidiphilium rubrum", ''Plant and Cell Physiology'' 37, 889-893 (1996). 〕〔渡辺 正, 小林 正美, "亜鉛クロロフィルをもつ光合成生物がいた!", ''化学と教育'' 45, 456-457 (1997). 〕。金属がはずれ、2つの水素で置換された物質はフェオフィチンと呼ばれる。抽出されたクロロフィルでは、化学反応によって中心元素を人工的に置換することができる。特に銅が配位したものはマグネシウムのものよりも光や酸に対して安定であり、化粧品や食品への添加物として利用される〔銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム(横浜市衛生研究所 - 食品衛生情報) 〕。 2010年にクロロフィルfの発見が報告された。NMR、質量分析法等のデータから構造式はC55H70O6N4Mgだと考えられている。 == 種類と構造 == クロロフィルのうち、酸素発生型の光合成をおこなう植物およびシアノバクテリアが持つものはクロロフィル、酸素非発生型の光合成を行う光合成細菌が持つものはバクテリオクロロフィルと呼ばれる。 クロロフィル類の構造に含まれるテトラピロール環には、B環およびD環と呼ばれるピロール環の不飽和状態が異なるポルフィリン、クロリン、バクテリオクロリンの3種類が存在する。どのピロール環も飽和していないものをポルフィリン、D環の C17-C18 結合のみ飽和したものをクロリン、D環の C17-C18 結合およびB環の C7-C8 結合の両方が飽和したものをバクテリオクロリンと呼ぶ。 クロロフィル類の名称は、テトラピロール環の種類および結合している置換基によって区別され、発見された順にアルファベットが付与されている。クロロフィルとバクテリオクロロフィルのアルファベットの順番は一致していない。 ファイル:Chlorophyll a.svg|クロロフィルa ファイル:Chlorophyll b.svg|クロロフィルb ファイル:Chlorophyll c1.svg|クロロフィルc1 ファイル:Chlorophyll c2.svg|クロロフィルc2 ファイル:Chlorophyll d.svg|クロロフィルd ファイル:Chlorophyll f.png|クロロフィルf *バクテリオクロロフィル類 *バクテリオクロロフィル''a'' - バクテリオクロリン環を持つ。 *バクテリオクロロフィル''b'' - バクテリオクロリン環を持つ。 *バクテリオクロロフィル''c'' - クロリン環を持つ。 *バクテリオクロロフィル''d'' - クロリン環を持つ。 *バクテリオクロロフィル''e'' - クロリン環を持つ。 *バクテリオクロロフィル''f'' - クロリン環を持つ。 *バクテリオクロロフィル''g'' - バクテリオクロリン環を持つ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クロロフィル」の詳細全文を読む
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