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glycogen phosphorylase =========================== ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
グリコーゲンホスホリラーゼ(はホスホリラーゼという酵素の一種である)。グリコーゲンホスホリラーゼは、動物におけるグリコーゲン分解の律速段階を触媒し、末端のα-1,4-グリコシド結合を切ってグルコース-1-リン酸を遊離させる。グリコーゲンホスホリラーゼは可逆的リン酸化とアロステリックな効果の両方のモデル酵素としても研究されている。 ==機構== 反応全体は次のように示される。 グリコーゲン(n残基) + Pi ↔ グリコーゲン(n-1残基) + D-グルコース-1-リン酸 グリコーゲンホスホリラーゼはグリコーゲンをグルコース単位に分解する。 グリコーゲンはグルコースが一分子少なくなり、遊離するグルコース分子は グルコース-1-リン酸となる。 代謝されるには、ホスホグルコムターゼによってグルコース-6-リン酸に変換される必要がある。 この反応は溶液中では可逆的だが、細胞内では上で示した方向にしか進まない。それは、細胞内では無機リン酸の濃度がグルコース-1-リン酸の濃度よりはるかに高いからである。〔 Action of Glycogen Phosphorylase on Glycogen グリコーゲンホスホリラーゼは直鎖状のグリコーゲン(α1-4グリコシル結合)にしか作用しない。その作用はα1-6 分枝(グリコーゲンでは非常に多く存在する)から4残基のところで止まってしまう。その状況では、グリコーゲン鎖を直鎖状にするグリコーゲン脱分枝酵素が必要である。その転移酵素は3つのグリコシル残基をまとめてその他の末端に移し、α1-6グリコシダーゼが新しくできた鎖に残ったα1-6グルコース1残基を分解する。これが完了すると、グリコーゲンホスホリラーゼが反応を続ける。この酵素はα1-4結合特異的であり、その分子には30Åの長さの割れ目があり、グリコーゲン鎖のヘリックスの半径と同じである。そこには4-5グリコシル残基が結合するが、分枝には狭すぎる。この割れ目はグリコーゲン貯蔵部位と活性を持つ触媒部位をつなげる。 グリコーゲンホスホリラーゼはピリドキサールリン酸(PLP、ビタミンB6より派生)を各触媒部位にもつ。ピリドキサールリン酸は塩基性の残基(この場合Lys680)と結合し、共有結合的にシッフ塩基を形成する。このシッフ塩基が形成されるとPLP分子が活性部位に保持され、PLPのリン酸基が無機リン酸を容易にプロトン化し、次いでα-1,4グリコシド結合を形成する酸素によって脱プロトン化されるようになる。PLPはその負の電荷がリン酸基内のみならず、ピリジン環によっても安定化されるので、容易に脱プロトン化し、そのPLPの脱プロトン化によって生じた共役塩基は非常に安定である。プロトン化した酸素は良い遊離基であり、SN1反応様式で末端のグリコーゲンからグリコーゲン鎖が離れ、その結果1位に2級カルボカチオンをもつグルコースが生じる。最後に脱プロトン化した無機リン酸が求核剤として働いてカルボカチオンと結合し、グルコース-1-リン酸とグルコース1分子分短くなったグリコーゲン鎖が生じる。 半イス型立体配座での正に荷電した酸素が関わるもう一つの機構も提唱されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「グリコーゲンホスホリラーゼ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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