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Grignard reaction =========================== ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana) ・ 反 : [はん, たん] 1. (n,vs,n-pref) anti- 2. opposite 3. antithesis 4. antagonism ・ 反応 : [はんのう] 1. (n,vs) reaction 2. response
グリニャール試薬(グリニャールしやく、Grignard reagent)はヴィクトル・グリニャールが発見した有機マグネシウムハロゲン化物で、一般式が R−MgX と表される有機金属試薬である(R は有機基、X はハロゲンを示す)。昨今の有機合成にはもはや欠かせない有機金属化学の黎明期を支えた試薬であり、今もなおその多彩な用途が広く利用される有機反応試剤として、近代有機化学を通して非常に重要な位置を占めている〔Smith, M. B.; March, J. ''Advanced Organic Chemistry'', 5th ed.; John-Wiley & Sons: New York, 2001. ISBN 0-471-58589-0 - グリニャール試薬を用いた反応を網羅している。〕〔Kürti, L.; Czakó, B. ''Storategic Applications of Named Reactions in Organic Chemistry''; Elsevier: Amsterdam, 2005; pp 188–189. ISBN 0-12-429785-4 - グリニャール反応に関する論文など38の参考文献が記載されている。〕。 その調製は比較的容易であり、ハロゲン化アルキルにエーテル溶媒中で金属マグネシウムを作用させると、炭素-ハロゲン結合が炭素-マグネシウム結合に置き換わりグリニャール試薬が生成する。生成する炭素-マグネシウム結合では炭素が陰性、マグネシウムが陽性に強く分極しているため、グリニャール試薬の有機基は強い求核試薬 (形式的には R−)としての性質を示す。 また、強力な塩基性を示すため、酸性プロトンが存在すると、酸塩基反応によりグリニャール試薬は炭化水素になってしまう。そのため、水の存在下では取り扱うことができず、グリニャール試薬を合成する際には原料や器具を十分に乾燥させておく必要がある。これらの反応性や取り扱いはアルキルリチウムと類似している。 == 発見 == グリニャール試薬の発見までは1849年にエドワード・フランクランドによって発見されたジアルキル亜鉛がアルキル化剤として使用されていた。しかしジアルキル亜鉛には空気と触れると容易に発火する、調製できるアルキル基が限られている、反応性があまり高くないといった問題点があった。 ヴィクトル・グリニャールの師匠であったフィリップ・バルビエールはカルボニル化合物とハロゲン化アルキルの混合物をマグネシウムに作用させると、ハロゲン化アルキルのアルキル基がカルボニル化合物に付加したアルコールが得られることを発見していた。しかし反応の再現性が悪かったため、グリニャールにより詳しい検討を行なうように勧めた。 フランクランドはジアルキル亜鉛をエーテル中で調製する方法を試みていた。しかしこの方法ではジアルキル亜鉛にエーテルが配位した化合物が沈殿してしまい利用が困難であった。1900年にグリニャールはこの方法をマグネシウムに適用し、亜鉛の場合とは異なり均一な有機金属化合物の溶液が得られてくること、この有機金属化合物が多くのカルボニル化合物と反応することを発見した〔Grignard, V. "Some new organometaric combinations of magnesium and their application to the synthesis of alcohols and hydrocarbons". ''C. R. Acad. Sci.'' 1900, 1322–1324.〕。 この有機金属化合物は R−MgX の組成を持つと考えられ、この化合物はグリニャール試薬と呼ばれるようになった。1912年にグリニャールはこの業績によりノーベル化学賞を受賞した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「グリニャール試薬」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Grignard reaction 」があります。 スポンサード リンク
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