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ケネー ( リダイレクト:フランソワ・ケネー ) : ウィキペディア日本語版
フランソワ・ケネー[ちょうおん]

フランソワ・ケネー(François Quesnay、1694年6月4日 - 1774年12月16日)は、フランス医師重農主義経済学者。〔Cutler J. Cleveland, "Biophysical economics" ,
''Encyclopedia of Earth'', Last updated: September 14, 2006.〕 1758年に、重農主義の考え方の基礎を提供した''"Tableau economique"''(『経済表』)を出版したことで知られる。これは、分析的手法で経済活動についての説明を試みる、恐らくは最初の活動であり、経済思想への最初の重要な貢献の1つと見ることができる。
1718年外科医となり、1749年からは宮廷医師としてヴェルサイユ宮殿で暮らした。1752年貴族に列せられるが、50歳代で経済学の研究を志し、農業の生産力を高めることが重要であると説いた経済表を発表し、重農主義経済学の祖と仰がれた。ケネーの経済表のアプローチは、マルクス再生産表式ワルラス一般均衡理論ケインズ有効需要の原理レオンチェフ産業連関表ミルトン・フリードマンアンナ・シュワルツの貨幣供給理論に受け継がれた。
==生涯==

ケネーはパリ近郊、今日のウール県にあるメレで、弁護士である小地主の息子として生まれた。16歳で外科医に弟子入りすると間もなくパリへ行き、そこで内科と外科を学んで外科医長の資格を得ると、マントで開業した。1737年にフランソワ・ジゴ・デ・ラ・ペイロニーにより設立された外科アカデミーの終身事務局長に任命され、国王の常勤外科医となった。1744年に薬学博士の免状を得た。彼は国王の常勤内科医となり、その後国王の第一顧問内科医となって、ヴェルサイユ宮殿で暮らした。彼の部屋は中二階にあり、「中二階の会」(Reunions de l'entresol)はその名を取ったものである。ルイ15世はケネーをとても尊敬し、ケネーを自分の思想家と呼んでいたものである。ケネーを貴族に叙したとき、国王はケネーの腕に3本のパンジー(フランス語で思想を意味するパンセ(pensée)からの派生)を、ラテン語の標語である"Propter ex cogitationem mentis"を添えて与えた。
ケネーは、彼の周りで絶えず行われていた宮廷の陰謀に加担することなく、主に経済学の研究に専念した。1750年頃、ケネーはジーン・C・M・ド・グールネー(1712-1759)と知り合った。グールネーもまた、経済分野の熱心な探究者だった。そして、この2人の著名人の周りに、次第に経済学者達の、または区別のための後の呼び方では重農主義者達の、学派が形成されていった。このグループの中で最も著名な人物は、大ミラボー(『人間の友』(1756-60年)、そして『農業哲学』(1763年)の作者)、ニコラ・ボードー(『経済哲学入門』(1771年))、ギョーム=フランソワ・ル・トローヌ(『社会秩序』(1777年))、アンドレ・モルレ小麦粉戦争の間、穀物取引の自由についてフェルディナンド・ガリアーニと交わした論争で知られる。)、メルシェ・ラリヴィエール、それにデュポン・ド・ヌムールである。1764年から1766年にアダム・スミス小バクルー公デュークと大陸に滞在する間にパリで過ごしたことがあり、そこでケネーやその信奉者達と面識を持った。スミスは彼の『諸国民の富』に関するケネーらの科学的応対に高い敬意を払った。〔Smith, Adam, 1937, The Wealth of Nations, N. Y.: Random House, p. 643; first published 1776.〕
ケネーは1774年12月16日に死去したが、長命な彼は偉大な生徒を持つことができた。財務総監となったジャック・テュルゴーである。ケネーは1718年に結婚して、息子と娘がいた。前者による孫息子は最初の立法議会のメンバーとなった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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