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ケルマディック諸島(ケルマディックしょとう、Kermadec Islands)は、南太平洋のニュージーランド領の火山諸島で、ニュージーランド北島の北北東約1000Kmに位置している。 面積33.5Km²の岩礁から成る。ケルマディック諸島は火山性の山がちの島々で、周囲の海はサンゴ礁になっている。そして地震が多いところでもある。最大の島は面積18Km²のラウル島(サンデー島)である。 ラウル島は断崖が多い、肥沃な火山の島である。ケルマディック諸島の最高峰である、516mのラウル山がラウル島にあり、この山は活発なカルデラ型の活火山で、過去に何度か噴火もしている。デナムベイは島最大の湾で、北部のフリートウッドブラフという崖に気象観測所や短波ラジオ局、ニュージーランド最北端の前哨基地のラウル島ステーションなどがあり、またボランテイアの為のホステルの宿泊施設がある。四輪トラクターや四輪駆動車、四輪バギーは島内の主な交通手段である。ラウル島は1937年まで、入植者が定住していた(現在でもその家や墓などがある)。その後、ニュージーランドの女性至上主義者たちが上陸し、独立を宣言してラウル共和国を名乗っているが、非合法なものである。そのほかは、現在では気象観測所のスタッフや科学者などの関係者以外の、一般の定住者は住んでいない。 ラウル島以外の他の島はラウル島の付近のマイヤー島とフィッシング・ロック、ネーピア島とニュージェント島とヘラルド島とシャンテ島、マコーレー島、カーティス島とチーズマン島、エス・ペランス・ロック、ヘイヴァー・ロックなどで、何れも無人島である。 諸島東方にはトンガ海溝に続くケルマデック海溝(最深で9994m)が南北に連なっている。 == 歴史 == 14世紀頃まで、マオリ族がカヌーで諸島に訪れて、定住していたとされるが、1788年イギリスのレディー・ペンリン号のシビア船長とワット中尉により発見された時、無人島であった。1793年にはフランスのエスペランス号のダントルカストー少将が行方不明のフランス人探検家ラ・ペルーズを捜索している時、ラウル島に到着した。ダントルカストー少将の部下である、ジャン=ミシェル・ユオン・ド・ケルマデックの名を諸島に名付けた。1796年イギリス船ブリタニア号のレイブン船長により、再発見。1810年から1860年はサンデー島(ラウル島)の湾(現デナムベイ)は太平洋に於ける捕鯨の基地として入植もされた。まず最初の入植者は1837年にサモア人妻を持つベーカーとマオリ族の妻を持つジェームズ・リード船長が入植。野菜やバナナなどの栽培をしたり、魚を捕獲して暮らし、捕鯨船に新鮮な水の提供をしていた。 しかし、1853年までに地震や火山噴火で、ベーカー一家やリード一家ら入植者はサンデー島から離れ、無人島と化した。翌年の1854年イギリス戦艦ヘラルド号のヘンリー・M・デナム船長は無人島と化したサンデー島の調査を行った。同行した息子のフリート・ジェームズ・デナムは熱帯性熱病にかかり、16歳の若さでサンデー島で死んでいる。1870年にクリスジョンソン一家がサンデー島に入植するが火山噴火で島から脱退。その後トンガ人の妻と共にアメリカ人水兵も島に住み着いたが、1872年にやはり火山噴火で、一家は島から脱退している。 無人島化したサンデー島に1878年トーマス・ベルが妻フレデリカと6人の子供と共に、サンデー島に住み着いた。ベル一家は島でノーフォーク島からノーフォークマツを植えたり、野菜や果物など栽培をし、捕鯨船(ノーフォーク島のバウンティ号の反乱者の子孫の捕鯨船等)と食料交換をし、ニュージーランドのオークランドから羊や牛など導入し家畜の飼育もしながら、1937年まで住み続けた。 1888年にニュージーランドの一部としてのイギリス領となる。1938年ニュージーランド政府は短波ラジオ局や気象観測を設立。1990年には諸島の周囲の海は海洋保護区に指定された。 2012年、NASAの地球観測衛星テラによって、茶色の「浮島」が発見された。観測データによると、この浮島は多数の軽石が集まった集合体で、7月28日に初めて出現し、その後も徐々に面積を拡大しつつあるという。海底火山の噴火が原因と見られ、8月13日には全長約450キロにまで達した〔南太平洋に軽石の“島”が出現 ナショナルジオグラフィック(2012年8月25日付)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ケルマディック諸島」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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