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コアンダ効果(コアンダこうか、)は、粘性流体の噴流(ジェット)が近くの壁に引き寄せられる効果のことである。噴流が周りの流体を引きこむ性質(entrainment)が原因〔Tritton, D.J.,『トリトン流体力学<上>』川村哲也訳 インデックス出版 2002年4月1日初版発行 ISBN 4901092251 (原書 ISBN 0198544936), 11.6節,11.7節,12.6節〕。 ルーマニアの発明家アンリ・コアンダ(Henri Coandă : 1886-1972)がジェット・エンジン機の実験のなかで発見したので、彼の名前にちなむ。 噴流を発生させる境界層制御装置によって翼が強い揚力を得ることができるのはコアンダ効果の重要な応用例である。 本来、コアンダ効果は噴流で発生するものだが、噴流でない流れが壁に引き寄せられる性質をもコアンダ効果と呼ぶことがある。しかし、全て同じメカニズムで働いているかは疑問である〔。 境界層制御装置をのせていない通常の翼においても、コアンダ効果が揚力の発生に寄与しているという説明が見られる〔David Anderson, Scott Eberhardt, "Understanding Flight, Second Edition",McGraw-Hill Professional; 2 edition (August 12, 2009), ISBN 0071626964 〕 〔日本機械学会『流れの不思議』講談社ブルーバックス 2004年8月20日第一刷発行 ISBN 4062574527〕。ここでは「コアンダ効果によって翼の形に沿うように流れる」というように翼の流れの分布を決定する理論としてコアンダ効果が使われている。しかし、通常の翼において噴流は自然には発生しないので、通常の翼における揚力の発生をコアンダ効果で説明するのは間違いとする著者もいる〔http://newfluidtechnology.com/THE_COANDA_EFFECT_AND_LIFT.pdf Report on the Coandă Effect and lift〕。 == 発見 == この現象についての最初の記述はトマス・ヤングが1800年にロンドン王立協会向けに行った講義で行われた。
百年以上過ぎて、コアンダは自身が開発した特異なエンジンを搭載したコアンダ=1910という航空機の実験において、燃焼ガスが胴体に沿って流れる現象に気がついた。この「噴流が凸状の物体の表面に沿って流れる現象」を著名な流体力学者であるセオドア・フォン・カルマンと議論したが、カルマンは後にこれをコアンダ効果と名付けた。 1934年にコアンダはフランスでこの効果に関する特許を得ている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コアンダ効果」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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