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コナミ矩形波倶楽部(コナミくけいはくらぶ)は、1990年代に日本のコンピュータゲームメーカー・コナミ(→コナミデジタルエンタテインメント)で活躍していたサウンドチームの総称およびバンド、バンドにはコナミのゲーム音楽を担当していたメンバーが在籍していた。 コナミ矩形波倶楽部をサウンドチームの総称、矩形波倶楽部はバンドの名前との捉え方もあるが、一般的にはどちらの名称も混同して使用されており、コナミ自身ですら混用していた。本項では一括してコナミ矩形波倶楽部とする。 == 概要 == 1987年、当時在籍していたコナミの音楽担当チームのメンバーがバンド活動を行う為にコナミ矩形波倶楽部を結成した〔ファミリーコンピュータMagazine 1990年No.19 p127〕〔古川は自身のウェブサイトにおいて、1990年結成と記述している。Music Works 古川もとあきStation〕。当時はタイトーのZUNTATA、セガ(後のセガゲームス)のS.S.T.BAND、日本ファルコムのJ.D.K.BAND、データイーストのGAMADELICなどゲームメーカー内でのバンド結成が相次いだ時期でもあり、矩形波倶楽部もその流れに乗ったものであった。 コナミのゲーム音楽CDでは、基本的にバンド結成以降「作曲者」「コンポーザー」のクレジットが「コナミ矩形波倶楽部」で統一されていたが、実際にバンド活動に関わっていたのは古川もとあき・プロフェット深見・森本ゆきえ・船橋淳・なぞなぞ鈴木などであり、その他の音楽スタッフも在籍してはいるが、バンド活動にはあまり携わっていない状況であった。行ったライブの内幾つかの模様は(音源のみであるが)『千両箱』シリーズに収録されている。 矩形波倶楽部が存在していた時期のコナミ音楽は非常に評価が高く、前述のゲームメーカーの作品音楽と並んで当時起こったゲームサウンドブームの一角を担っていた〔『こなみ・すぺしゃる・みゅーじっく 千両箱』のCDジャーナル(音楽出版社)によるレビュー〕。特にファミコンやMSXなど向けにソフトが開発されていた1980年代には音源開発にもコナミは力を入れており、MSXの『グラディウス2』などに見られるようなSCC、ファミコンの『悪魔城伝説』、『魍魎戦記MADARA』、『エスパードリーム2』に搭載しているVRC VI(パルス波2ch+鋸波1ch)、同じくファミコンの『ラグランジュポイント』に搭載されているVRC VII(FM音源をファミコンでも使用できるようにした)など、独自の音源をROMカセット及びROMカートリッジに搭載していたほどだった。また別の理由として、完成した曲をコナミのスタッフの間で何度も聞き意見を募るというチェック体制がしっかりしていた。また『Konami Game Music Collection Vol.1』ライナーノーツでの山下章の解説などにおいて、メロディーライン、『沙羅曼蛇』をはじめとした3連符の多用、ボイス(声で無く音種の一つ)の効果的な使用といった点がコナミミュージックの特徴として挙げられている。 その後ゲームミュージック作曲者の知名度やゲームミュージック自体の地位の向上もあって、1996年以降のサウンドトラックやアルバムから「矩形波倶楽部」の名前は消え始め、作曲者(あるいは編曲者)の名前がクレジットされるようになった。加えて1990年代後半以降、バンド結成当時のスタッフもほとんどコナミを退社しており、矩形波倶楽部最後の主要メンバーであった古川の退社をもって消滅した。コナミの企業形態も1980年代はアーケード版作品も家庭用ゲーム機用作品も同じ「コナミ工業」により開発されていたのが、1990年代半ばから次第に分社化が進み、複数の開発子会社により開発されるようになった。さらに2000年代になってBEMANIシリーズから派生したライブが開催されたり、『beatnationレーベル』が立ち上げられたりしたように音楽ゲームを中心とした展開が主流になるなど大きく変化し、復活は困難な状況になっている。 ただしその後2000年代に入っても楽曲の版権管理などの便宜上から引き続き「コナミ矩形波倶楽部」のクレジットが使用されることもある。一例を挙げると『KEYBOARDMANIA 3rd MIX』には『沙羅曼蛇2』、『イー・アル・カンフー』の曲の細江慎治によるアレンジが収録されているが、原曲の作曲者はそれぞれエンゾニック前田(前田尚紀)、MIKI-CHANG(東野美紀)であることが前者は『沙羅曼蛇2』サウンドトラックライナーノーツ、後者は例えば『幻想水滸伝II』発売時にゲーム雑誌に東野のインタビューが掲載された際などにプロフィールとして記載されていたにもかかわらず、『KEYBOARDMANIA 3rd MIX』のサウンドトラックでは、あくまで2曲とも「作曲:コナミ矩形波倶楽部」となっている。i-revoや携帯電話向けサイト「コナミネットDX」などでコナミの過去のゲームミュージックがダウンロード販売される際にも、既に作曲者が公表されている曲も含めて「コナミ矩形波倶楽部」のクレジットが使用されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コナミ矩形波倶楽部」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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