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コバイア語[ご]
コバイア語 (Kobaïan)はフランスのドラマー兼作曲家クリスチャン・ヴァンデと彼が率いるプログレッシブ・ロックバンドマグマによって創作された歌詞のための言語である〔〔〔。これはヴァンデによって考案された架空の惑星である「コバイア」の言語であり、この惑星はコバイア語で歌われるマグマの10枚のコンセプト・アルバムの音楽で表現されるスペースオペラの舞台となっている〔〔〔。 ==発展== フランスのドラマーで作曲家であるクリスチャン・ヴァンデ(Christian Vander)はアメリカのジャズミュージシャン兼作曲家であるジョン・コルトレーンの死後の空虚を満たすという目的で1969年暮れにプログレッシブ・ロックバンドマグマを結成した〔。マグマの最初のアルバムである『マグマ(MAGMA)』(のちに『コバイア (Kobaïa)』として再発売)は未来の地球に逃れてきた難民の物語であり、コバイアと呼ばれる架空の惑星を舞台としている〔 。歌詞はすべてヴァンデがアルバムのために構築したコバイア語であり、歌詞はソロで歌われたり、「どっしりした半ばオペラ的なコーラス」によって歌われたりする〔。その後30年間マグマはさらにコバイアの神話を受け継ぎ、すべてコバイア語で歌われる九つのアルバムを発表した〔。 ヴァンデはインタビューにおいて「フランス語は十分に表現的とはいえなかった。物語に対しても、音楽の響きに関しても」と述べ、それゆえマグマのためにコバイア語を考案したと述べた〔〔。彼はこの言語が音楽と並行して発展したものであり、彼がピアノで作曲すると同時に発音が現れてきたと述べた〔。ヴァンデはコバイア語が一部スラヴ語‐ドイツ語の要素を、また一部はアメリカのアヴァンギャルドジャズシンガーのレオン・トーマスによるスキャット‐ヨーデル的歌唱スタイルをベースにしていると語った〔。のちにさらなる言語の拡大がグループによってなされ、マグマのメンバーが入れ替わるにつれ、新しいアイデアがこの言語(と音楽)に取り入れられるようになった〔。 イギリスの音楽評論家であるイアン・マクドナルドはコバイア語が「意味的」ではなく「音声的」であり、「言語に適用される意味よりも『聞こえ』に基づいている」と述べた〔。マグマのボーカルのひとりであるクラウス・ブラスキス Klaus Blasquizは、コバイア語を言葉が「音楽とは切り離せない」「心の言語」であると述べた〔 。マグマの専門家であるマイケル・ドレイン Michael Draineは「コバイア語の歌詞により与えられる抽象的要素は、慣習的な言語ではめったに与えられることのない感情的な奔放さの高みまでマグマのシンガーを引き上げるように見える」と述べた〔。 マグマのアルバムのコバイア語の歌詞は一般的に翻訳されていないが(ただし、A&Mによる『呪われし地球人たちへ』のイギリスにおける最初のリリースではコバイア語の歌詞と英語の翻訳が併記されていた)、アルバムのライナーノーツではフランス語でコバイアの物語を明らかにするいくらかの手がかりが記されている。この言語のもともとの意図は内容が精細にわからないようにすることであったが、非公式のコバイア語のオンライン語彙目録がマグマのファンにより製作され、またヴァンデ自身もそれ以来多くの言葉の翻訳を行っている〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コバイア語」の詳細全文を読む
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