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コマクサ(駒草、学名:''Dicentra peregrina'')はケマンソウ亜科コマクサ属の多年草の高山植物〔。 == 特徴 == 美しい花と、常に砂礫が動き、他の植物が生育できないような厳しい環境に生育することから「高山植物の女王」と呼ばれている。和名はその花の形が馬(駒)の顔に似ていることに由来する〔林 (2009)、456頁〕。学名の種小名「peregrina」は、「外来の」を意味する〔豊国 (1988)、428-429頁〕。命名者Makinoは、日本の植物学者の牧野富太郎である。別名が「カラフトコマクサ(樺太駒草)」〔木原 (2002)、296-297頁〕。英名は存在しない。花言葉は、「高嶺の花」・「誇り」・「気高い心」・「貴重品」。 高さ5 cmほど。葉は根生葉で細かく裂けパセリのように見え、白く粉を帯びる。花期は7-8月〔。花茎は10-15 cmで淡紅色の花を咲かせる。花弁は4個で外側と内側に2個ずつつく。外側の花弁は下部が大きくふくらんで、先が反り返り、内側の花弁はやや小さく、中央がくびれ、上端は合着している。萼片は2個で早く落ちる。他の植物が生育できないような砂礫地に生えるため、地上部からは想像できないような50-100 cmほどの長い根を張る。タカネスミレなども同様な場所に生育し混生することもあるが、単独の群落をつくることが多い〔〔花の百名山地図帳 (2007)、19,22-23,55,156-157,161,168,177,252-253頁〕。双子葉類の植物だが子葉の発達が悪く、子葉は1個しか出ない。花が枯れると長さ約1.2 cmの細長い楕円形となり、光沢のある黒い種子ができる〔。染色体数が、2n=16の2倍体である〔。 日本では北海道大雪山にのみ生育する天然記念物のウスバキチョウの幼虫は、日本ではコマクサを食草としていて、葉の他に茎や花も食べる。他の国では他の同科キケマン属の植物を食草としている〔〔猪又 (2006)、96頁〕。花の蜜を吸いにきたマルハナバチなどが受粉を行う〔ピッキオ (2001)、237頁〕。 ファイル:Dicentra peregrina 02sd Mount Norikura.JPG|花の細部、雄しべと雌しべ(2013年7月) ファイル:Dicentra peregrina fruit in Mount Ontake 2011-09-18.jpg|花と実(2001年9月) ファイル:Dicentra peregrina seed in Mount Ontake 2011-09-18.jpg|黒い光沢のある種子(2001年9月) ファイル:Dicentra peregrina yellow leaf in Mount Ontake 2011-09-18.jpg|花が散った後に黄葉した群落(2001年9月) ファイル:ParnassiuseversmanniRussia.JPG|北海道大雪山系では、ウスバキチョウの幼虫がコマクサを食草としている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コマクサ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dicentra peregrina 」があります。 スポンサード リンク
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