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キプチャク(Qipchaq)は、11世紀から13世紀にかけて、ウクライナからカザフスタンに広がる草原地帯に存在したテュルク系遊牧民族。ルーシの史料〔『原初年代記』,『キエフ年代記』,『ガリーチ・ヴォルイニ年代記』など〕ではポロヴェツ(ポロヴェッツ)、東ローマやハンガリーの史料ではクマンもしくはコマンと記された。現在のカザフスタンからモルドバにかけて広がる平原地帯は、キプチャクの名前にちなんでキプチャク草原(Dasht-i Qipchāq)と呼ばれるが、キプチャク草原を支配したモンゴルのジョチ・ウルスが通称キプチャク・ハン国と呼ばれるのは、このためである。 ==名称== *乞卜察兀愓、欽察兀愓…『元朝秘史』による表記。 *欽察(Qīnchá)、欽叉(Qīnchā)…『元史』による表記。「キプチャク」を漢字転写したもの。 *可弗叉…『西遊録』による表記。 *克鼻稍…『黒韃事略』による表記。 *キフシャーク(Khifshākh)、キフチャーク(Khifchākh)、キプチャーク(Qïpčāq)…イスラム文献による表記。語源は「空洞の樹幹」という意味の「qobūq」。〔村上 1976,p296〕 *ポーロヴェツィ()…ルーシの年代記である『原初年代記』,『キエフ年代記』,『ガリーチ・ヴォルイニ年代記』による〔レーベヂェフ『ロシヤ年代記』〕。ポロヴェツ(ポロヴェッツ)ともいう。意味は「平原の民」〔佐口 1968,p293〕、或は「黄ばんだ色の人々」〔村上 1976,p296〕。 *クマン(,)…ビザンツ帝国、ハンガリー王国の記録による。クバン川に由来する〔佐口 1968,p294〕。 *クン()…ハンガリー語で現在も使われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「キプチャク」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kipchaks 」があります。 スポンサード リンク
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