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コマンドリー : ウィキペディア日本語版
コマンドリー[ちょうおん]
コマンドリーフランス語:Commanderie)は、キリスト教騎士修道会が所有した地所のこと。
コマンドリーは12世紀に生まれ、騎士修道会の存続とともに長く存在した。騎士団司令官の責任のもとで、修道士たち、騎士たち、そして彼らに関係する者たちが暮らし、訓練するコミュニティの場だった。コマンドリーは、メゾン(maison、ドムスdomusとも)と呼ばれる農場が複数建てられた、土地面積の心臓部にあたった。主として農村部や収入のあがる土地にコマンドリーはあったが、騎士団が商業の専売権や特権を得たり、巡礼者の輸送を担当すれば、コマンドリーは都市、さらには港にもつくられることになった。彼らが戦いのため聖地にいる間、コマンドリーは要塞、または城壁に取り囲まれた農村であった。アラン・ドゥミュルジェ(fr)の分析によれば、土地からあがる収入で、聖地での戦いの費用を捻出することができた。
==語源==

フランス語のcommanderieは、中世ラテン語のcommendaria(信託または担当)に由来し、ラテン語ではcommendæとも呼ばれた。フランス語でのコマンドリーは、騎士修道会の領土組織の基盤を表す名称である。コマンドリーという言葉は、1267年以降に聖ヨハネ騎士団が改革されてから使われ始めた。歴史家たちは、プレセプトリー(préceptorie)よりむしろ、騎士修道会に属した全ての機関を総称する言葉としてコマンドリーを用いる。コマンドリーとプレセプトリー、この2つの名称の間に違いはない〔Alain Demurger, Les Templiers, une chevalerie chrétienne au Moyen Âge, Paris, Seuil, coll. « Points Histoire »,‎ 2008 (1re éd. 2005), poche, 664 p. (ISBN 978-2-7578-1122-1)〕。
プレセプトリーはラテン語のPraeceptoriaが誤ってフランス語化したものである〔Alain Demurger, Les Templiers, une chevalerie chrétienne au Moyen Âge, Paris, Seuil, coll. « Points Histoire »,‎ 2008 (1re éd. 2005), poche, 664 p. (ISBN 978-2-7578-1122-1)〕。プレセプトゥール(Précepteur)またはpraeceptorと呼ばれた者たちは、騎士団の中から選ばれた、一つの農場における指揮官のことである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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